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【感想】ウルトラセブン 第46話「ダン対セブンの決闘」

今日も寒いですね。ARAIです。

2月も中旬になったとはいえ、まだまだ春は遠いように感じてしまいます。

 

さて、それでは今日もいきましょう。「セブン4K」第46話です。

 

ウルトラセブン 第46話「ダン対セブンの決闘」

ニセ・ウルトラセブン登場 ~ロボット偽物回の原点~

今やウルトラシリーズでの恒例となった偽物回の「セブン」編です。

前作「ウルトラマン」におけるザラブ星人回に当たるわけですが、今回は宇宙人の変身によるニセモノではなく、ロボットのニセモノ。前作ときちんと差別化を図りつつも、現代のウルトラシリーズでもなお展開されるロボット偽物回の原点と言えるでしょう。

 

まあ「偽物」と一口で言っても、今となってはその意味合い的にはかなり広義に解釈することができ、先ほど触れた「ウルトラマン」でのザラブ星人回や今回のお話のように、本当に厳密な「ニセモノ」に限定して捉えることもできれば、「ティガ」でのイーヴィルティガや「ダイナ」でのテラノイドなどのように、「まがいもの」や「不適切な経緯で生まれたもの」にまで広げて捉える向きもある(あった)ようですね。

 

私の周りでは、一昔前まで偽物回は、①何者かが変身している、②何者が造ったロボットである、③異なる成り立ちで生まれた亜種(派生種)である、という、大きく3つに分類される、なんてご意見を聞いたこともあったんですが、最近では特に③がかなり発展してきているというか…。

今ではイーヴィルティガのみならず、ダークザギにベリアルにトレギア、直近ではトリガーダークなど、「偽物」という表現ではまったく収まりきらないほどに、いわゆる「敵側」、「闇側」の「ウルトラマン」もかなり登場してきているので、「偽物」という括りで言うと、上述の①と②に絞った方が個人的にはしっくり来るかな…?というところですかね。

③は今で言う、いわゆる「ダークネスヒールズ」というジャンルになる…?、の、かもしれませんね。

 

そういえばいつだったか、「ニセモノ」に焦点を当てたイベントも開催されてましたね。

m-78.jp

 

こうして考えてみると、なるほど「ニセモノ」というジャンルに先ほどの③は当てはまらなさそうですね。

 

随分と前置きが長くなってしまいました。

 

そういうわけで、今回は「セブン」における「偽物回」です。ニセ・ウルトラセブンの登場と活躍が最大の見どころになるわけなんですが、良くも悪くもそれがすべて、と言ってしまえるような内容になっています。

個人的には、「ニセ・ウルトラセブンの登場」と「本物のセブンとの対決」という、言ってしまえば「一番見せたいモノ」ありきの展開にせず、冒頭からの怪現象調査や各隊員たちの調査(潜入?)、拘束から脱出するダンに超絶久々となるアギラの登場など、そこまでの経緯をしっかり描こうとしていたところが良かったですね。

ニセ・ウルトラセブンの登場と、本物のセブンとの対決シーンはなかなかの満を持した感がありました。

 

理知なる侵略者 ~侵略星人とロボット超人~

登場したのは侵略星人サロメ星人とロボット超人ニセ・ウルトラセブン

 

前者、サロメ星人は本編では4体確認されましたね。青い軍服のような衣装を纏い、なかなかに落ち着いたいで立ちというか…。地球侵略を目的とする割には大層な兵器や武器を持ち込んでいないところや、拘束したダンへの接し方が思いのほか丁寧なところ(ダンを起き上がらせる際には背中に手を当ててあげている)など、個人的にはかなり理知的な印象を受けました。まあ高笑いし過ぎだろとは思いましたが…。

 

その圧倒的な技術力と科学力で後述のニセ・ウルトラセブンを製造。ダンをおびき寄せ拘束し、自白装置トークマシンを使うことで、ニセ・セブン完成の決め手となるウルトラビームの情報を奪取することに成功します。

地球の救世主たる真紅のファイターの力をまんまと手に入れますが、かろうじて脱出したダン=本物のセブンにニセ・セブンを破られ、そのまま「我らがセブン」が勝利したと勘違いしたまま水平線の果てへ連れていかれてしまいました。

描写を見るに、宇宙船もろとももれなく撃破されたものと思われます。

 

というか、このサロメ星人。そもそもなぜそこまでセブンのロボットに拘ったのかが、本編を見る限りではわからないままなんですよね。

ニセ・セブンを造ることができるほどの技術力と科学力があるならば、相応の兵器と武器をもって地球を侵略できた筈ですし…。何か独自の美学やこだわりがあったんですかね。地球人を絶望させたかったとか?そう考えるとかなり残忍というか、相当に歪んだ性格をしていることになりますが…。

 

なお、このサロメ星人は後年の「ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ」に同族ヘロディアが登場しています。

題材にはもってこいだったとはいえ、まさかサロメ星人が再登場するとは思わなかったなぁ。

 

 

後者、ロボット超人ニセ・ウルトラセブン

サロメ星人のテクノロジーによって製造されたセブンそっくりのロボット兵器です。外見の違いは関節部のプロテクターのみというなかなかの完成度を誇ります。ただし、声はあからさまにニセモノ…。

 

ダンから聞き出したウルトラビームの情報をインプットし、サロメ星人の手により起動。海中基地から飛び出し、そのまま近くの船舶へ攻撃を開始します。時間稼ぎにダンが繰り出したアギラを圧倒した後、ついに本物のセブンと対峙。一進一退互角の攻防を繰り広げた後、空中戦にて敗れ、爆散しました。

 

本編での描写を見るに限り、最終的には敗れたとはいえ、やはり「ウルトラセブン」と同等程度の力を持っていたという点では「セブン」屈指の強敵だったんじゃないでしょうか。このニセ・セブンが、キングジョーガッツ星人といった強豪相手とどこまで戦り合えるのか、見てみたいものです。

というか、ロボットである時点で、おそらく「寒さ」は感じないでしょうから、その点では本物よりも優位かも…?

 

立ちはだかる最強の敵、再び ~VSウルトラセブン その2~

今回のウルトラ警備隊。第34話での経験から、破壊行為を行うニセ・セブンを見て、悲しいかな本物のセブンであると勘違いをしてしまうシーンがありました。こればっかりはやむなしといったところですかね。プロテクターというビジュアル的な違いはあれど。まあ断固として信じないという姿勢のアンヌ隊員は流石ヒロインといったところでしたが。

 

細かいところでは、冒頭からの怪現象調査を受けて、各隊員の私服が見られたのは面白かったですね。

調査なのに何で隊員服じゃないんだとも思いましたが、長期間に渡る調査を受けて、相手側の警戒を想定して私服=潜入調査としていたのかもしれませんね。まあサロメ星人には気付かれていたわけなんですけれども。

序盤のダン、アンヌ隊員、フルハシ隊員だけでなく、合流したキリヤマ隊長、アマギ隊員、ソガ隊員もしっかり私服を見せてくれたのは嬉しいポイント。私服になる必要性はさておいて。

 

あとはやはり、灯台への階段に張り巡らされた罠に気付いたキリヤマ隊長ですかね。

探知機によるところが大きいとはいえ、消息を絶ったダンという状況を受けての、あの冷静な判断は流石といったところ。撤退という選択は、本人も述べていたようにまずは自身を含めた隊員の身を案じてのことでしょう。

 

ダン対セブンの決闘 ~真紅と真紅の激突~

今回の戦闘パートは大きく2つに分かれていました。

まずは初戦。ウルトラ・アイを取りに戻るまでの時間稼ぎとして、すっごく久しぶりのアギラが召喚されました。いつ以来だろう。というか第32話以来でまだ2回目ですか。

 

ニセ・セブンと対峙しますが、もはや戦いにもなっておらず、良いように弄ばれ、圧倒されてしまいました。

本編の描写を見る限り、崖から突き落とされそのままカプセルに戻ったものと思われます。

 

二戦目。本丸である真紅のファイターの戦い。

颯爽と登場し、対峙するや否やアイスラッガーの撃ち合い。凡そ互角の力を持ち、アイスラッガーでは決着をつけることができないと判断したのか、ラインビームによる牽制を試みますが、またしてもほぼ互角。ラインを断ち切り空中戦へ切り替えます。

 

一閃。空中にて交錯した後、ローリングスパークを彷彿とさせる新技ボディ風車を展開し、迫りくるニセ・セブンを迎撃。

 

両者ともに海中へ墜落…したように見えましたが、見事勝利。

狙ってか狙わずか、そのまま本物と気付かれることなくサロメ星人に接近。宇宙船ごと捕らえ、水平線の果てで彼らにトドメをさしました。

 

地上戦、空中戦となかなかに密度ある戦いを展開してくれましたが、個人的にはエメリウム光線かワイドショットの撃ち合いは見たかったところですね。

まあアイスラッガーの撃ち合いだけでも充分ワクワクさせられましたが。

 

その他 ~次回に向けて~

少しずつ、少しずつ。最終回が近づいて来ていますね。もう47話か…。

 

さあ、次回は第47話「あなたはだぁれ?」です。

 

それではまた。