やっぱ、シンプル。 ~ARAIの雑日記~

好きなものについて色々と書いていくブログ

【感想】ウルトラマンデッカー 第24話「夢の果て」

あけましておめでとうございます。ARAIです。

1月ももう中旬に差し掛かっている時期ではありますが、2023年初投稿ということで、まずは新年のご挨拶から。

 

旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。

本年もARAIと、当ブログ「やっぱ、シンプル。 ~ARAIの雑日記~」をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

さて、それでは早速いきましょう。「ウルトラマンデッカー」第24話の感想です。

例によってネタバレを含みますので、本編未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラマンデッカー 第24話「夢の果て」

救済のアガムス

最終章としての怒涛の幕開けを見せた前回の流れを受け、そこで散りばめられていた要素を順当に拾い、展開させつつも次回の最終回に向けての最後の下ごしらえをしてくれているような印象を受けました。

 

前回で出現したスフィアオベリスクへの対処を中心にお話が進むわけですが、エピソードの目玉としてはやはり何と言ってもアガムスの救済でしょう。

「デッカー」第一部クライマックスに当たる第1415話にて提示され、第16話以降の第二部においても物語のメインの一つとなっていた「アガムスを救う」という課題が、最終話を直前にした今回でようやくクリアされることとなりました。

 

あそこまでこじれにこじれていたアガムスを一体全体どうやって救うんだろうかとあれこれ想像したりもしてたんですが、実際はどうということもなく、至ってシンプルかつ王道な、それでいて最も効果的かつ納得のいくかたちで収束させてくれました。

 

まあ今回のお話だけを見ると、その救われ方にやや唐突感がある、と言えなくもないんですが、第二部開始の第16話からのドラマ全体を経てこその今回のお話と言えるでしょうね。

特に第22話からの流れの中で、「カナタがアガムスを救う」という点に関しては、かなり綿密かつ丁寧に構成し展開してくれていたのではないかなと感じています。

 

いや実は、そもそもどうしてわざわざ前回第23話という最終章突入のタイミングでアガムスを記憶喪失にするなんて展開にしたのかなと少し疑問には思っていたんです。

 

最初は「マザーに弱点がある」ということを不自然なくアガムスの口から語らせて最終決戦の伏線にするためかなとも考えたりしたんですが、どっこい今回のアガムス救済のためだったんですね。

 

シナリオ的には、アガムスを止め、救うのはカナタが適役でしょう。

と同時に、あそこまでこじれたアガムスを救うには一朝一夕の説得などではなく、レリアの話を持ち出して自ら思いとどまらせるしかなかった状況。

しかし第22話時点のカナタでは、物理的にも実力的にもアガムスを止めることができたとしても、救うことまではできなかった。

なぜならカナタはレリアのことを知らないから。知っているのは未来に還ってしまったアスミと、他ならぬアガムス本人だけ。

ならば直接アガムスからレリアのことを語らせようと。怒りもなく、憎しみもなく、混じりけのない素のアガムスの口からカナタへ、レリアのことを語り聞かせようと。

 

そうすれば、カナタがレリアのことを口にしてアガムスを止めようとする展開になったとしても違和感はないですし、何よりアガムス本人から聞いたとして多分に説得力もあります。

同時にアガムス本来の人柄を描くことで彼のキャラクターをより深掘りすることもできますしね。

 

このための記憶喪失という展開だったというわけですよ…。

いやはや、本当に巧妙に練られた構成だと思います。

 

 

また、第1話以来地球を覆っていたスフィアバリアがついに消滅したり、ラスボスたるマザースフィアザウルスがいよいよ降臨したり、トリガー参戦にエタニティコアに、そしてまさかのスフィアに蝕まれるカナタにと、アガムス絡み以外の要素もてんこ盛りで、正しく最終回直前エピソードに相応しい盛り上がりを見せています。

いやこれホントにどうすんでしょうね。自分で言うのも何ですが、ぶっちゃけてんこ盛り、なんてもんじゃないぐらいの詰め込み具合ですよ。

 

まあこの作品への信頼感はもはや揺るぎのないものになってきているので、今さら展開に対する不安なんてものはありませんがね…。

大船に乗った気分で、しかと心して、楽しみながら期待しながら行く末を見届けるとしましょうか。

 

ニュージェネレーション・ネオフロンティアを生きる者たち

カナタ

ついにアガムスを救うことができました。

まあ上でかなり書いてしまったような気はしますが、要はカナタがアガムスを救うために必要なものは第22話の時点ですでに持っていたというわけですね。レリアに関すること以外は。

 

ソウマら仲間両親、そしてダイナの言葉と行動が宿らせた確固たる想いと信念。

アガムス自身も本物であると認める「救いたい」という気持ち。

スフィアを取り込んだテラフェイザーすらも止めることのできる強さ。

そして今回はそこにアガムスの中のレリアへの愛、そしてレリアの夢が加わったと。

まあ正確にはそれをカナタが「知って(理解して)いる」というようなニュアンスになるんですけども。

 

 

あとやはり見逃せないところは、冒頭から見られるスフィアによる身体の浸食ですね。

これにはだいぶ面喰ってしまいましたが、たしかに考えてみればあれだけデッカーとしてスフィア合成獣と戦ってたら、どこかで体内に侵入されていても不思議じゃないよなぁと。

 

あるいは他にも要因が…?

マザースフィアザウルスに敗れ、砕け散ったウルトラDフラッシャーが一瞬スフィアの模様のようになったこととも関係があるんでしょうか。

いえいえ、そもそもカナタは一度、スフィアソルジャーに吸収されていたことがあったような…?

 

最終回直前のこのタイミングでの不穏な空気ですが、正直イヤな予感しかしません。

 

イチカ

絶望的な状況を前に珍しく弱気な発言が見られましたが、カナタの言葉を受けてポジティブさを取り戻しました。「お煎餅で足りるかな?」と応えた際に見せた笑顔がかわいらしいです。

状況が状況だけに、展開が展開だけに、やはりどうにも総じて存在感が薄めではありますが、土壇場でケンゴ=トリガーであることを知ったり、カナタがスフィアに蝕まれていることを知ったりと、要所要所で仕込みがありますね。

ヒロインとして仲間として、次回の活躍に期待しましょう。

 

ソウマ

カナタ=デッカー絡みに関しては冒頭で割にあっさりめに流されてしまいました。と言っても、流してきたのはカナタですし、ハネジローへ経緯を尋ねようとした描写もあったので、本人としてはカナタと何かしら話をしたい気持ちがあるんでしょうね。あるいはもしくは、何から話をすれば良いのかわからない心境なのかも。

カナタの異変については気付いてはいるようですが、それがスフィアによるものだとまではさすがに気付いていない様子。イチカ共々、この状況を受けてのカナタとのドラマに大いに期待ですね。

ケンゴ=トリガーということに関しては、カナタのことを知っているからか、イチカほどには動揺はないように見受けられました。何ならユナがユザレの力を使った時の方が驚いてましたね。

 
サワ

スフィアオベリスク撃滅作戦において、カナタらと共にTPU部隊を率いて前線へ赴きます。

テラフェイザーへ果敢に挑みますが、反撃を受けた際にイチカを庇いグロッキー状態になり、以降はそのままフェードアウトしてしまいました。

もはや今さら大きな活躍が見られるとは思っていませんが、ナースデッセイ号が復活するらしい次回には、せめて何かしら存在感を発揮して欲しいもんです。

 

ムラホシ

かなり限られた戦力の中でスフィアオベリスク撃滅作戦を立案し実行。テラフェイザー(とデッカー)の介入によって作戦自体の首尾は結果的には若干うやむやになってしまった感はありますが、さりとてあの状況下でメガアースを利用した作戦を思いつく辺りは流石というところですかね。

個人的にはその役回りはサワにやってもらいたかったですけど。

 

宇宙(火星)との通信が復活した今、次回の動向に注目ですね。

さすがにいきなりタツミとの共演だったり、GUTSグリフォン乗り回して大活躍、なんてことはないだろうにしても、次回ナースデッセイ号が復活しているらしいことから、その辺りで何かしら尽力することになるでしょうし。

キャラとしてのムラホシには(悪い意味ではなくて)もう伸びしろはないだろうとは思っているので、彼自身のドラマそのものには期待していませんが、さりとて最終回でのGUTS-SELECTのドラマには欠かせない人物でしょうから、その点やはり期待は大きいですね。

そろそろ「ウルトラマンに対する想い」も聞きたいところですし。

 

ハネジロー

冒頭でソウマと絡みがありましたが、それ以外のドラマ要素はほぼゼロです。ファルコンもホークも出撃できないことから、専ら司令室でのサポート係。

 

と言ってもナースキャノンを中心としたシステム面をコントロールしている筈なので、役割としてはかなり大きいんですけどね。

次回、最終回では久々にテラフェイザーを操ることになるんでしょうか。

 

訓練校時代の同期の皆さん

第12話以来でしたっけ?第2話に登場したカナタらの訓練校時代の同期が地味に再々登場しました。

面子は例によってノジマ、サトウ、イソザキの3人で(他にも出ていたのかもしれませんが…)、カナタらとは今でもそれなりに仲良くやれ(てい)るようですね。

こういうのをちょくちょくやってくれるからこそ、「デッカー」のドラマと世界観により奥行きが出るんですよねぇ。

 

アガムス

愛するレリアの思い描いた夢を想い、哀しき復讐を終えることとなりました。

そもそもが気高く聡明な善人だったのであろうこともあり、ホントにあともうひと押しが足りなかったという感じだったんでしょうね。

やはり記憶喪失となり、混じりけのないかつての自分の記憶や感情に直面したことも大きかったのかもしれません。

 

途中まではスフィアとほぼ同化したような虚ろな様子でしたが、失いかけていたレリアに関する記憶を取り戻し、決起。

幸せな「未来」をつくるため、カナタと共にスフィアオベリスクを撃破し、結果的にスフィアバリアを打ち破る一助を担いました。

 

彼の迎えた結末に関しては、バックボーンを思えど、してきたことがしてきたことなので、やはりああいうかたちになるしかないのだろうなぁと思う一方で、アサカゲではなくアガムスとして、再びカナタと肩を並べ共にスフィアと戦う姿を見たいなぁと思う自分もいます。

 

レリア

やはりと言うべきか、アガムスを救うきっかけとなってくれました。

まああくまで回想…というかアガムスのイメージの中での登場なわけですが、さりとて彼女という存在なしでは今回の展開は起こり得なかったことでしょう。

まあそれを言い出すとそもそもアガムスの復讐が~…という話になってきてしまうんですけどね。

ホントに、あらゆる意味で「デッカー」におけるキーパーソンだと思います。

 

以前の回想シーンでの描写から、彼女の生存の可能性を考えていたんですが、今回のアガムスの展開を思うに、やはり厳しいかもしれませんね。

 

ケンゴ

マザースフィアザウルスの一撃を受け変身解除。思わぬかたちで再び地球へ降り立つこととなりました。

役回りとしてはイチカとソウマに正体を知られながら(←)も、エタニティコアについて言及するポジションで、それ以外の活躍はなし。

ただ、これまでとは違って現場へ残留しているので、次回はカナタらと共に最終決戦へ挑む流れになるのでしょう。

 

翳る光

ウルトラマンデッカー

スフィアに蝕まれているカナタの体調がもろに反映された影響で、変身直後いきなりカラータイマーが点滅する事態に。即座にダイナミックタイプへチェンジし、気合いの咆哮と共にテラフェイザーとの決戦に挑みます。

 

カナタのあの状態でも機能停止へ追い込むことができたことから、実力的にはスフィアを取り込んだテラフェイザーをもすでに上回っているように見えますね。

カナタの体調が万全であれば、ダイナミックタイプへチェンジすればたいていの敵には勝ててしまえそうです。今なら単体でもスフィアメガロゾーアを相手にできそう。なんて成長速度だ…。

 

 

今回は元々のカナタの体調に加え、ダイミュード光線を二連発もしたことからその消耗は凄まじかったようですね。ありえないぐらいの速さで点滅するカラータイマーが印象的だったでした。

 

そしてそんな状態でマザースフィアザウルスに挑んでも勝てるわけもなく、ヤツの必殺の一撃を受け変身が解除されてしまいました。

防御の際にデッカーシールドカリバーにヒビが入ったのは、あの一撃の威力の高さだけが原因ではない筈です。

 

消耗のせいか、カナタがスフィアに蝕まれているせいか、あるいは他の要因か、ラストシーンでは変身解除後にウルトラDフラッシャーを失うという衝撃の展開に。

砕け散るくだんのシーンで垣間見えたスフィアの模様のようなヒビがかなり気がかりです。

 

それにしても、展開的に仕方のないことなのかもしれませんが、最近はストロングタイプとミラクルタイプの出番が目に見えて減ってきていますね。

最終回では全タイプ大盤振る舞いを見せて欲しいもんです。

 

ウルトラマントリガー

カラータイマーが点滅し、グリッタートリガーエタニティが解除された状態で地球へ墜ちてきました。

前回エンディングからの流れで、宇宙空間でマザースフィアザウルスと交戦していた筈ですが、どうやら敗れてしまったようですね。

その後は満身創痍の状態でデッカーと共にマザースフィアザウルスと対峙しますが、分の悪さは圧倒的。一時退却となりました。

マザースフィアザウルスの実力の程がよくわからないので、弱体化したように見えないのは幸いですね。

次回もまたグリッターでの出番があるようですが、正面切ってマザースフィアザウルスと戦うことはないかもしれませんね。諸々の立ち位置的に、先行してエタニティコアを抑える役割辺りが妥当かな?

一応はまだサプライズ気味の奥の手としてトリガートゥルースが残されてはいるんですが、あれは限定形態のようなもんですし、そもそもイグニス=トリガーダークがいないことには発動できませんもんね。出るとしても「ギャラファイ」シリーズかな。カルミラ共々。

 

降り立った終焉

最強スフィア獣 マザースフィアザウルス

地球へ降り立った最後にして最強のスフィア怪獣です。

 

ただぶっちゃけ、作中描写において現時点での実力の程はあまりハッキリしません。

一応今回はトリガー&デッカー&テラフェイザーに勝利したわけですが、何せ対峙した時点で3体とも相当消耗していたわけですからね。純粋にマザースフィアザウルスの実力だけで勝てたとは言い難い状況というか…。

 

まあさりとて、宇宙空間でおそらくグリッタートリガーエタニティを打ち破ったであろうことと、かなり消耗していたとはいえあのダイナミックタイプのデッカーシールドカリバーにヒビを入れる程の威力を持つ光線を連射できる辺り、相応の実力は秘めていそうなんですけどね。

見た目のインパクトと貫禄がすごいので、その辺りも踏まえて考えると決して肩透かしなラスボスではないことはたしかです。

 

 

アガムスの台詞から、呑み込まんとする星に直接降り立つことはかなり異例のようですね。

やはり目的はエタニティコアなのでしょうか。あのアブソリューティアンでさえも目をつけるほどのエネルギーなわけですし。

 

次回予告

―地球消滅の危機が迫る中、満身創痍のGUTS-SELECTは、

 マザースフィアザウルスを斃すべく、最後の作戦行動を開始する。

 

 俺たちは……、未来へ進むんだ!!―

 

 

次回はいよいよTVシリーズ最終話。

第25話「彼方の光」です。

 

それではまた。

 

 

 


www.youtube.com

 

 

 

 

 


www.youtube.com