最近毎日が寝不足です。ARAIです。
「働き方改革」だなんて言葉が登場して久しいですが、個人的な感覚としては、まだまだ色々と根深いものがあるなぁと思う今日この頃です。
さて、それではいきましょう。「ウルトラマンデッカー」第19話の感想です。
例によってネタバレを含みますので、本編未視聴の方はご注意ください。
ウルトラマンデッカー 第19話「月面の戦士たち」
再会がもたらす決意
前回エンディング直後から始まった今回。
結託したアガムスとヤプールの企みにより異次元に囚われたデッカーが、異次元を突破した先の宇宙空間でスフィアと遭遇。駆けつけたケンゴと共にスフィア、そしてヤプールの脅威に立ち向かう―という内容になっています。
全体としては、思っていたよりはうまく収めてくれたかなという印象。
ケンゴ=トリガーにヤプールにスフィアにギャラクトロンにと、予告時点で判明していたこれらのてんこ盛り要素を、凡そ不自然ではないかたちで、あるいはいずれかの要素が蚊帳の外状態になることもなく、比較的良いバランスで展開してくれたのではないかなと思っています。
「火星にいる」という共通点を利用してケンゴとカナタの両親に関わりを持たせ、ケンゴが届けた両親からのメッセージでカナタを奮い立たせ決意を新たにさせるという展開にすることで、ケンゴ=トリガーの登場にちゃんと意味を持たせつつ、トリガー&デッカー再共闘ありきのお話だけで終わらせず、主人公としてのカナタのドラマにしっかり落とし込んでくれていました。
戦闘パートについては、ケンゴ&カナタの生身アクションに加えてトリガー&デッカーの等身大戦闘、さらには巨大化→グリッター&ダイナミックの共演と、見逃していいシーンが一秒たりともありません。
上ではああは書きましたが、やはりトリガー&デッカーの共闘と聞いてやって欲しいこと、見てみたいことを全部やってくれたのは素直に嬉しいですね。
第7、8話で描かれた共闘ともきちんと差別化してくれていましたし。
また、スフィアが対象の記憶を取り込んでいるかのような描写が見られたのも見逃せないポイント。
あの取り込んでいたのが「記憶」なのか「経験」なのか「力」なのか、あるいは「取り込んでいた」のではなくどこかに「送信していた」のか。
来たる最終章に向けての仕込みなのか、押さえておいた方が良いシーンでしょうね。
取り込まれると言えば、今回のヤプールの顛末について個人的に思うところがないわけではありません。
が、ヤプールをも取り込むことのできるというスフィアの恐ろしさを描くことができた、と同時に、他の怪獣と違ってスフィアに取り込まれてもなお元来の姿を保つことができていたというある意味でヤプールの格を保つことができた、という点で納得はできたかなと。
あとまあ、どうせヤプールのことだからまた復活するだろうと思っている自分もいます(笑)。
ニュージェネレーション・ネオフロンティアを生きる者たち
カナタ
思い返せば第16話から、アガムスを巡ってうじうじモヤモヤしていたものを一応は吹っ切った…と見て良いんですかね。
「護りたいものを全部護る」
「何があっても自分の信じた道をいく」
この二つをつなげて要約すると、つまりは「オレはオレのやりたいように全力でやっていくぜ」ということなんでしょうね。
すなわち、「今、できること」を全力でやっていたカナタが、「今、したいこと」を全力でやっていくことに決めた、と。
ぱっと見では大差ないように見えますが、この二つの差はけっこう大きいと思います。
すなわちそれは「意志」があるか否か。
カナタのこのスタンスが、兼ねてから考えている「戦う理由」にどう結びついていき、どう結論付いていくのかはまだわかりません。
ただ、当面の問題であるアガムス、そしてスフィア関連についてはもはや一片の迷いもないでしょう。
アガムスを止めること、救うこと、そしてスフィアを倒すこと。それらはすべて、カナタの世界を、カナタの時代を、カナタの護りたいものすべてを護ることに繋がるわけですから。
できるかどうかはわからない。でも、できるかどうかは関係ない。
なぜなら自分がそうしたいのだから。だからこそ、自分はその道を迷うことなく進む。明確なる「意志」をもって。
今のカナタの心情としては、こんな感じでしょうか。
物語も後半に差し掛かり、いよいよもってカナタの想いも固まってきつつあります。
最終章に向けて、引き続き注目していくとしましょう。
イチカ
お話がお話だけに控えめです。
「心配してあげてるのに」とむくれる表情と、「どういうこと!?」と詰め寄りハネジローを台座?からむしり取るシーンが最大の見せ場ですかね←
サワと共にフォーカスされるらしい次回を楽しみにしておきましょう。
ソウマ
お話がお話だけに以下略。
第17話でのやり取りも踏まえると、やはりほぼ確実にカナタの秘密には気付いているでしょうね。
髪切ったように見えたのは私だけでしょうか。
サワ
お話がお話だけ以下略。
彼女とカナタの絡みをもう少し見たいもんですが、イチカ共々次回に期待するとしましょうか。
ムラホシ
お話がお(ry
こちらはハネジローへのウィンクが最大の見せ場ですかね←
あんなコミカルなやり取りしつつも、ソウマと同じぐらいにこの人も気付いていそうです。
ハネジロー
AIだというのになかなかに論理的かつ筋の通った言い訳を思いつくことができなかったようです。
こうもごまかすのが下手なのはカナタの影響という説も?←
この様子だと、アガムスことアサカゲ反逆に対するコメントは聞けそうにないですね。そろそろホットな話題でもなくなってきてるし…。
アガムス
まさかまさかの出番なし。
てっきり今回、あるいは次回で、デッカー不在の地球で何かしら行動を起こすのかと思っていたんですが…。驚くほど音沙汰がありませんでしたね。
あるいはやはり、未だ彼の中で踏ん切りがついていないのでしょうか。
「ただの復讐」で地球を滅ぼすことに。
それかこれも、何かの仕掛けのための時間稼ぎだったんでしょうか…。
シロウ&トキコ
カナタのご両親。
1年前、たしか商店街の福引の景品か何かで火星に行ってたんでしたっけね。
その際にスフィアの襲撃を受け、以来、タツミ率いるレジスタンスの下でなんとか無事にやっているようです。
ケンゴ経由でカナタへメッセージを送り、彼を奮い立たせる役割を担いました。
王道でベタかもしれませんが、やはり主人公が両親の言葉を受けて決意を固めるというのは良いもんです。
ケンゴ
またしても前作主人公枠の客演となりましたが、カナタの両親のメッセンジャーとしての役割も果たすなどしっかりドラマに貢献してくれています。
アキト立案の作戦でスフィアの巣を捜索する任務に就いていたとのことで、カルミラたちの新しい居場所を探した後もずっと戦い続ける日々だったのでしょうね。
また一段と顔つきが逞しくなったように見えるのは決して気のせいではないでしょう。
異次元から脱出したデッカーの元へすぐ駆けつけることができた辺り、ヤプールの放つ巨大なエネルギーは何かしら感知していたのかも。
ラストでカナタにスフィアソルジャーのDCカードを渡したことから、今回をもって地球を覆うバリアを突破しない限りはカナタらと合流できないことが確定となりました。
(アキトがカードを量産してたら話は別ですが…)
この様子だと、最終章、あるいは劇場版での参戦はない可能性がありますね。あったとしても顔見せ程度かもしれません。
アスミや未来ユザレのことは今回のお話の中でカナタから共有されたのでしょう。描かれていないだけで。
不自然ではない、こともないですが、まあ想像で補完できる程度のものなのでそこまで気にはなりません。
月面の戦士たち
ウルトラマントリガー & ウルトラマンデッカー
スフィアメガロゾーア戦以来となるニュージェネレーションTD共闘が実現。
月面基地を舞台に二大ウルトラマンがスフィアの脅威に立ち向かいます。
戦闘は大きく分けて二つのパートがあります。
まずは基地内、生身の戦いの中での等身大変身。
カナタ、ケンゴ共にバンクを使わず、襲い来るゾンボーグ兵を躱しながらの変身となりました。
近年のニュージェネ作品ではあまり見られない等身大アクションはやはり、坂本監督プロデュースと相まって短い時間ながら見応え抜群の仕上がりですね。
予備動作なしのNGTDスペシャルでスフィアに取り込まれたヤプールを撃破します。
次は月面にて、ギャラクトロンMK2起動を受け、巨大化。
ミラクルタイプ&パワータイプ、ストロングタイプ&スカイタイプと、スフィアメガロゾーア戦とは逆の、異種タイプ同士の共闘を展開してくれます。
その後、主題歌をBGMについに互いの最強形態、グリッタートリガーエタニティとダイナミックタイプへチェンジ。
画面分割による最強形態への同時変身も前回共闘の際には見られなかったので、ことごとく前回との差別化を図っていることがわかりますね。
視聴者の気持ちをよくわかってくれています。
ラスト、ギャラクトロンMK2へ一閃後、並ぶトリガーのゴールドとデッカーのブルーの刃が美しいです。
月面の脅威
異次元人 ヤプール
前回に続いて登場した怨念の悪魔。アガムスと結託してデッカーを異次元空間へ引きずり込みました。
が、異次元空間はセルジェント光線であっさり脱出されるわ操ったゾンボーグ兵は大した足止めにならず突破されるわ自身はスフィアソルジャーに取り込まれるわではっきり言って良いとこなしでした。
まあ上に書いたように大量のスフィアソルジャーに取り込まれながらも元来の姿を維持できていたのはさすがと言ったところ…なのかもしれません。
あるいはスフィアにとっては肉体を変形し利用する価値もないと判断された可能性もないではないですが…あんまり考えたくはないかも。
とまあ、かように専らスフィア軍勢のかませ犬ポジションになってしまったと言えなくもない今回のヤプールですが、この処遇の是非についてはもう少し判断を先延ばしにしたいと思います。
今回のこの展開が後のお話に影響を与えないとも限りませんからね。
警備ロボ ゾンボーグ兵
かつてネオフロンティアスペースにおいてロックランドの防衛のためヤマザキという男に使役されていた人造人間…とそっくりな見た目をした警備ロボットで、本作においてはTPU所属でどちらかと言えば「味方側」として開発された存在です。
この開発にネオフロンティアスペース出身のシズマ会長が関わっているというのは、なかなかに興味深い設定だと思います。
まさか25年の時を経てゾンボーグ兵の存在と出自に関する考察材料が出てくるとは…。
さて、元々はTPU月面基地を警護するロボットだったわけですが、今回はヤプールの手によって再起動させられ操られる羽目に。
本来はスフィアソルジャーやヤプールに対して攻撃を仕掛けなければならない立場の筈なんですけどね。ロボットの悲しいサガです。
ロボット由来の耐久力と数の利をもってケンゴとカナタを苦戦させますが、それぞれの変身を許してしまいあえなく掃討されてしまいます。
一応はTPU所属なわけですし、もしかしたら正しい立場で再登場してくれる可能性もありますね。
精強宇宙球体 スフィアソルジャー
今回初めて等身大に対応したサイズが登場。これまでにない凄まじい数で月面基地を占拠していました。
こうして考えると、地球、火星のみならず他の惑星にまで侵略の魔の手を伸ばしている可能性が強まりますね。
断片的に語られている「未来」の状況が、現実味を帯びてくるようです。
上に書いた通り、今回はやはりケンゴ=トリガーの記憶を取り込むかのような描写があった点はやはり見逃せません。
もっとも、その描写、というかその能力はスフィアソルジャーというよりは「スフィア」という種全体に当てはまるものと思われますが。
スフィアジャッジメンター ギャラクトロンMK2
近年の作品における「強キャラ」ポジション…というかすっかり「中ボス」ポジションですかね。
オリジナルであるギャラクトロンが初登場して6年、その強化版であるMK2が登場して4年になりますが、未だ弱体化する様子もなく、誇り高き「中ボス」のポジションと面目を死守してくれています。
初登場した劇場版「ジード」で、ゼロ、オーブ、ジードの3人を相手取り異様なまでのタフネスを発揮したあの戦いを初めて見た時の衝撃たるや、今でも強烈に記憶に刻み込まれています。
今回はスフィアソルジャーらに取り込まれ、「器」にされるというかたちで起動。
どういう経緯か、元々それを目的に機能停止した個体をスフィアが月面基地に運び込んでいたようです。
元来のMK2の性能もさることながら、外見にこそ変化はないもののしっかりとスフィアと合成しているらしいことからその実力は折り紙つきで、今や歴戦の戦士となったトリガーと、新米ながらも着実に実力をつけてきているデッカーが2人がかりで、しかもそれぞれの最強形態をもってようやく、というほど。
カナタの言っていた通り、たしかにこのレベルの脅威がホイホイ地球や火星に来るとなると、その被害たるや想像するに恐ろしいものでしょう。
ギルバリスという存在がいかに大きく、多次元にわたり影響を与えているかがよくわかります。
次回予告
一応はバラエティ編…な感じかな?
イチカとサワに多少なりスポットが当たるようなので、その辺りのドラマも少しは期待したいところですね。
次回は第20話「らごんさま」です。
それではまた。