どうにも疲れが取れない今日この頃です。ARAIです。
ここのところバタバタと忙しいとはいえ、こんなにも「ダル重」な日が続いてしまうと否が応でも年を感じてしまいます。
さて、6日ぶりの更新になりますかね。
今日もいきましょう、「ウルトラマンデッカー」第7話の感想です。
例によってネタバレを含みますので、本編未視聴の方はご注意ください。
ウルトラマンデッカー 第7話「希望の光、赤き星より」
Re: 光の星の戦士たち
かねてから告知されていたウルトラマントリガー=マナカ ケンゴ客演エピソードです。
「Z」第6、7話におけるリク=ジード&ゼロ、「トリガー」第7、8話におけるハルキ=ゼットと、第1クール半ばで、過去作主人公客演回があるというのがもはや近年の作品では恒例になりつつあるわけですが、今回もその流れをなぞるかたちで、「デッカー」にケンゴ=トリガーが登場することとなりました。
しかも今回は「同じ世界観のウルトラマン」同士の共演。
ニュージェネとしては「ギンガS」以来。あるいはもっと厳密に言えば「ギンガS」は「ギンガ」の名を冠した同タイトルシリーズの続編作品なわけですから、別タイトル同宇宙の作品という括りではまさに、この「デッカー」という作品がニュージェネ史上初ということになるわけですか。
そんな作品で前作主人公が登場した今回(から始まる一連)のエピソードは、ニュージェネ的にも記念すべきエピソードになる、と言えるかもしれませんね。
さて、内容としてはもう何度も何度も触れている通り、前作主人公であるウルトラマントリガーが再び登場するというもの。
トリガー=ケンゴのみならず、タツミやアキトら旧GUTS-SELECTの面々に加え、なんと前作ラスボスたるメガロゾーアまで登場するなど、第7話でやるようなものとは思えない、非常にボリューミーで濃厚な内容となっています。
また、見つめ合いながら消えてゆくトリガーとデッカーや、ケンゴとカナタのやり取りなど、随所にティガ(ダイゴ)とダイナ(アスカ)を彷彿とさせるシーンや演出が散見されたのもポイントですかね。
個人的な印象としては、今回のお話は「ダイナ」の劇場版と第50話辺りのオマージュを感じさせてくれるつくりになっていたかなという印象。
さりとてそれは決して押しつけがましいものではなく、あるいはオマージュありきのお粗末なものでもなく。
TDG世代として思わず目を細めてしまうような、どこか懐かしく胸が熱くなるような、程よいあんばいで極めて心地の良い仕上がりになっているように感じました。
一方で、ケンゴらの再登場に合わせてワリをくらってしまうかたちになってしまったのがイチカやソウマらGUTS-SELECTの面々。
前作はアキトという強力なポジションのキャラがいてくれたおかげで、ハルキとケンゴのやり取りのみならず、ケンゴとアキトの関係性にもフォーカスしてドラマに落とし込めるというおいしい展開にすることができましたが、本作においてはカナタの秘密を共有している仲間がGUTS-SELECTにはいないため(一応ハネジローがいますが)、ケンゴとカナタ、トリガーとデッカーのやり取りがメインになっている今回は、どうしてもGUTS-SELECTの面々がかすみがちに。
まあこれに関しては、ぶっちゃけ致し方無しといったところなんですが、むしろこうなることがわかっていたからこそ、前回前々回とでイチカとソウマにスポットを当てていたのでしょうね。
第1クール前半で新生GUTS-SELECTにフォーカスしたお話をきちんと展開していたからこそ、今回のようなエピソードがより光るのでしょう。
「デッカー」の構成への信頼がまた一つ、確かなものとなりましたね。
そして今回のお話からは坂本監督が担当。
「トリガー」でメインを務められた方なので、当然と言えば当然の人選でしょう。
今のところ3話ずつのサイクルで監督が代わっているわけですが、坂本監督も第7~9話まで担当されるんでしょうか。
例年で言えば「トリガー」客演エピソードは次回で終わると思われるのですが、どうなるんでしょうね。三部作でやってくれるんでしょうか。
ニュージェネレーション・ネオフロンティアを生きる者たち
カナタ
今回はややテンション高め。ようやくと言うべきか早くもと言うべきか、自分以外のウルトラマンに会えたことでハイになっているようです。
ダイゴとアスカのやり取りを思わせる、自室でのケンゴとのやり取りは見逃せないポイントでしょう、やはり。
戦う力を持っていて、目の前で困っている人がいるから戦う。それ以上でもそれ以下でもない。何故戦うかなんて考えたこともなかったと。
まあたしかに、第1話から一貫して「今、自分にできること」に重きを置く人物として描かれてきたのがカナタという男なわけですから、この考え自体はごく自然というか、まったく違和感はありませんね。
何が何だかよくわからんがデッカーになった。地球はスフィアに覆われた。怪獣が現れた。困ってる人たちがいる。だから自分はGUTS-SELECTに入って戦っている。必要であればデッカーにもなる。とりあえずできることをやっていく。やっている。
カナタの考えとしては、ざっくりこんな感じでしょうか。
今の時点では自分の役目だとか、力の意味だとか、戦う理由だとか、そういった大きな視点で事態を見てはいない、あるいは見る余裕もない、といった感じなのかもしれませんね。
ただ、カナタのような人は、おそらく必要以上に悩んだり迷ったりうじうじするタイプでもないと思うので、今後彼を待つであろう大きな試練がどういう類のものなのかが非常に気になるところではあります。
個人的には、今のカナタは「今」にひたむき過ぎるきらいがあるので、もう少し視線を先へ。それこそ名の通り「明日を見る」目を伸ばしていけば、かなり完成していくのではないかと思ったり。
「今、困っている人たち」を「助ける」だけでなく、「今後困らないようにする」ためにはどうしたら良いのか。
「今」のみならず、「明日」を護る。そのために、何をすれば良いか。
ひょっとすると、彼を待つのはそういった試練なのかもしれません。
そしてその時こそが、ケンゴの言う「カナタが答えを出さなければならない時」なのかも。
あと細かいところでは、日頃から実家の煎餅を嗜んでいるようなシーンが見られました。
対峙したスフィアメガロゾーアの装甲を前に、実家の煎餅を引き合いに出したりと、今回は煎餅要素が強めでしたね。
「うちの煎餅よりも硬い」というのは、カナタの定番ネタの一つなのかも。
イチカ
火星開発チームの安否をケンゴへ尋ねるシーンが印象的でした。ちょくちょく言及されているように、やはり「先輩たち」の安否が気になる様子。
やはりこの「先輩たち」が、イチカのさらなるドラマに関係してくるのでしょうか。
今回(とおそらく次回)も引き続き活躍は控えめですが、打倒スフィアへの決意を新たにしたという意味では、押さえるところは押さえてくれています。
ソウマ
言われみればたしかにな、「マナカさんはどうやって地球に」というツッコミをぶつける大役(←)を担いました。
キャラ的にも立ち位置的にも、この手のツッコミをソウマにさせないのは嘘でしょう。
イチカ共々活躍は控えめですが、やはり押さえて欲しいところを押さえてくれています。
こういう積み重ねが良いんだよな「デッカー」は。
サワ
今日も今日とて分析官。
かのケンゴの前ではさすがに存在感がかすみがちではありましたが、ムラホシと並んで10年前の脅威と緊張感を伝える役回りでなんとか存在感を確保していました。
実質的にメガロゾーアの格を保つ台詞があることから、なんだかんだで怪獣分析のポジションはおいしいですね。それだけで存在感と緊張感を発揮してくれるというか。
その後は、衝撃波によりナースデッセイ号が不時着してしまったことと、GUTS-SELECTの作戦自体が展開されなかったため出番はなし。
ムラホシ
タツミとの関係性を言及してくれたり、ソウマのツッコミに乗っかるかたちでケンゴに詰め寄ったりと柔らかでコミカルな表情を見せてくれたかと思えば、闇のエネルギーやメガロゾーアを前にした際に張り詰めた表情を見せてくれたりと、要所要所で存在感を見せてくれていました。
そしてやはり、トリガーの正体は知らなかったようです。
特別編のホッタの様子や今回の描写的には、本当にごくごく一部の、というか旧GUTS-SELECTの面々ぐらいしか知らないっぽいですね。あと今火星にいる人とか。
そう考えると、時折見せるウルトラマンへの意味深な表情の意味がますます重要なものになって来ますね。
あの表情の意味するところが、「ウルトラマン」に向けてのものなのか「トリガー」に向けてのものなのかでも話は変わってきますが。
というか割とギャグで流されがちですが、今回の一件でトリガーの正体に気付く可能性もあるんですよね。
まあ次回以降の展開を見ないと何とも言えませんが、引き続き注視しておく必要はありそうです。
ハネジロー
ケンゴとカナタと3人で面白い掛け合いを見せてくれるかと期待していたんですが、今回はほぼ出番なし。
というか、ケンゴ、アキト、カナタ、ハネジローの4人での掛け合いを見てみたいかも。ついでにそこにハルキも加えてみたりもして。
それはもう、カオスでしょうな。
ハネジロー内、すなわちTPUデータベース内におけるケンゴとトリガーの記述に関しても気になるところではあるんですが、特に言及はありませんでした。
触れられずに終わりそうですが、まあ一応次回以降注目しておきましょう。
アサカゲ
今回も出番はありませんでした。やはりバコさんポジションか。
マナカ ケンゴ
前作主人公。笑顔を信じ、光を繋ぎ、世界を救った超古代の英雄です。
やはりと言うべきか、火星に身を置いて旧GUTS-SELECTの面々と共にスフィアと戦っていたようですね。
今回メガロゾーアの復活を前に、ユザレ?の声に導かれ、赤き星より地球へ舞い戻りました。
持ち前の愛嬌と明るさは健在でしたが、カナタを前にした落ち着きと貫禄はさすがは前作主人公と言ったところ。
あの戦いから10年経った今でもなお、「救えなかった」としてカルミラのことを気にかけていたようです。いや、後悔していると言うべきか。
ハルキと交流したいつかの時のように、今回は後輩であるカナタとウルトラマントークを展開。
そこで出てきた話題がリブットの一件というのも何ともケンゴらしいというか。
ヒジリ アキト
ケンゴと共に火星に身を置いていました。ユナとは離れて暮らしていたようですが、その関係はもうすっかり公認の様子。
8年経てども、ケンゴにはうざいうざい言っているようです。きっと彼らは40になっても50になっても変わらずこういう関係なのでしょう。
トリガーの力でも破れなかったスフィアのバリアを、スフィアの力を使って破るという方法を思いつき、そして実際に完成させるという安定の天才ぶりを発揮。なんかますます天才になってませんか…。そろそろヒカリ長官からお呼びがかかりそう。
ケンゴを送り出す際の台詞は、「あの2年」があってこそのもの。
初代GUTS-SELECTの名はダテじゃあないのです。
タツミ セイヤ
スフィアの襲撃から火星を護るべく、レジスタンスのような組織を指揮しているようです。
本人は否定していましたが、ケンゴやアキトらにとっては今でも慕うべき人物なのでしょう。相変わらずの隊長です。
次回以降も登場するんでしょうか。
ユザレ?
冒頭、火星にいるケンゴの前に登場しました。
ユザレはユザレのようなんですが、髪型や服装など、オリジナルと異なる部分が多いです。
衣装の柄がどことなくスフィアを連想させるのは、さすがに考えすぎ…?
サクマ テッシン / ナナセ ヒマリ
名前と回想シーンでの登場。ちゃんと言及してくれるのは嬉しい限りです。
彼らの再登場も期待して良いのでしょうか。
笑顔を信じ、繋ぐ光 と 輝き弾ける、新たな光
ウルトラマントリガー & ウルトラマンデッカー
メガロゾーアの復活を前に実現した新旧ウルトラマンの共闘は、今回最大の見どころと言っても過言ではないでしょう。
ティガ&ダイナでは実現しなかった演出がたくさんあるのも本作ならではというか、ニュージェネならではですね。
マルチタイプ&フラッシュタイプ、パワータイプ&ストロングタイプと見せてくれましたが、あえてスカイタイプ&ミラクルタイプがなかったのは戦闘のスタイルが異なることが理由かなと個人的には思ったり。ミラクルタイプは、現状のデッカーにおける最大戦力(切り札)と思われるので、あるとしたら次回にグリッター&ミラクルタイプかな?
劇場版「シード」を彷彿とさせる同時変身は坂本監督らしさが出ていて非常に良かったですね。画面分割が個人的にどストライク。
お話のことを考えると、戦闘パートとしてはどちらかと言えば次回が本丸かなとは思うんですが、さりとて上述のように押さえるところを押さえてくれたのは嬉しい限り。
ウルトラデュアルソードも予想以上にカッコ良い仕上がりになっていたのもポイントです。
闇の支配者
邪神 スフィアメガロゾーア
10年前に斃された邪神が、スフィアの力を取り込んで復活した姿です。
スフィアの結晶が組み込まれ、より禍々しいデザインになっています。
巨大な闇のエネルギーを纏いニュージェネレーション・ネオフロンティアの世界に再臨。圧倒的な防御力と耐久力をもって、対峙する二大ウルトラマンをものともしない活躍を見せました。
上述の復活経緯と合わせて、前作ラスボスの格を見事に保ったと言えますね。
トリガーとデッカーの猛攻の前にやや押され気味にも見えますが、さりとてあれだけの攻撃を受けて腹部?の裂傷のみというのはやはり尋常ではない防御力です。
サノス的に言えば「それだけやってもこの程度だ」ってやつですね。
そしてその傷口から顔を覗かせたのは…カルミラ…!?
次回予告
ギジェラを思わせる展開に、ユナの再登場。スフィアメガロゾーアとカルミラ、そしてケンゴの行く末は…!?
次回は第8話「光と闇、ふたたび」です。
それではまた。