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【感想】ウルトラマンデッカー 第11話「機神出撃」

昨日は一日出ていました。ARAIです。

先ほどようやく今週の「デッカー」を見られたので、今日もまたボチボチと感想を書いていくとしましょう。

 

それでは「ウルトラマンデッカー」第11話の感想です。

例によってネタバレを含みますので、本編未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラマンデッカー 第11話「機神出撃」

テラフェイザー登場!

サブタイトルの通り、かねてより予告されていたテラフェイザーがついに登場するお話です。

作中においては特別編「マルゥルの帰還」辺りからその存在が示唆されていましたが、1か月超の時を経て、ついに本編にてその姿を正式に見せることとなりました。

冒頭の運搬シーンに始まり、稼働試験と故障、急場しのぎのハネジローによる復活にライバッサーとの戦闘にと、今回は全編に渡ってテラフェイザーを中心にお話が展開していきます。

 

しかしながら、お話の構成自体は決してテラフェイザーの活躍一辺倒になっているわけでなく、「デッカー」における地球怪獣の行動原理に言及しているシーンがあったり、前作「トリガー」での出来事や世界観との繋がりを改めて強調していたり、また、そもそもテラフェイザー自体を兵器として発展途上とすることでドラマの余地を残したりと、物語全体としてのバランスを取ることにも余念がありません。

 

同時に、これまで控えめだったアサカゲにスポットを当てつつ、カナタらメイン3人組との絡みに加え、久々となるカナタとハネジローのやり取りなど、細かな部分ながらもその積み重ねが重要と言える防衛チーム内のドラマパートをしっかり描き、さらに等身大デッカーの活躍にウルトラデュアルソードの初白星など、戦闘パートにおいても目新しい演出をたくさん見せてくれました。

 

第11話という第1クール終盤に位置するエピソードに相応しく極めて見どころの多い、いや、むしろ一瞬たりとも目を離させないほどに、細かな部分まで濃厚に作り込まれた一編になっていたと思います。

「デッカー」は総じて各話単体の完成度が高く、また作品全体としても高いクオリティを維持してくれているなと最近特に改めて感じますね。

作り手側の気合いと熱量がひしひしと伝わって来ます。

 

ニュージェネレーション・ネオフロンティアを生きる者たち

カナタ

テラフェイザーを前に終始ノリノリ。まあメカやロボを前にすれば、誰だって興奮するでしょう。それが男の子ってもんです。

 

今回はテラフェイザーの稼働試験につき、イチカ、ソウマ、アサカゲと共に現場に赴いていました。

ライバッサーの影響によりムラホシらと連絡が取れない状況とあっても、現場判断として即座にイチカとソウマと連携を取ることができていたのが印象的です。

まあ直後にアサカゲの判断で急遽実戦での性能実験に切り替わったわけですが、さりとて要所要所でイチカ、ソウマとのチームワークをしっかり見せてくれています。すっかり良いチームになっていますね。オンタイムでもオフタイムでも、3人の放つ空気感がすでに完成形に近づいています。

 

 

今回は状況が状況だっただけに、事態収拾後のアリバイ説明がかなり苦しそうでしたね。

ギャグやコメディタッチに描かれているので流しがちになりますが、いよいよハネジローと本格的に連携を取っていかないと、イチカとソウマに正体がバレる日も近いやもしれません。

 

 

あと細かいところでは、「トリガー」第7話での出来事に言及していた点ですかね。

作中時間では10年前になるわけですか…。今のカナタが20歳なので、キングジョーSCが落下してきた時は10歳…ということは、小学校4、5年生辺りだったのかな?

細かい部分ながら、「トリガー」と同じ世界観であるということを改めてきちんと描いてくれるのは嬉しいというか、安心感がありますね。

 

イチカ

第6話以降はやや控えめになりがちでしたが、前回辺りからまた存在感を盛り返しつつあります。カナタやソウマと過ごす時間が多く描かれていることと決して無関係ではないでしょう。

ヒロインではありますが、やはりGUTS-SELECTの仲間という要素の方が強いので、カナタやソウマと共に事態の中心にいれば自ずと光るキャラになっているわけですね。

 

今回は現場判断でカナタ、ソウマ、アサカゲと連携してライバッサーの群れに挑みます。4人でハネジローを抱えながら駆けだしたシーンで「突っ切るよ!」と叫んだのが印象的。

あと等身大デッカーと共闘を果たしたというのは、お話的にもキャラ的にもかなり大きいと思います。今回のこの要素が、後のカナタとのドラマに効いてきそうな気も。

 

 

あと細かいところでは、ロボを前に興奮する男子の気持ちがわからない女子というある種お約束のポジションになっていましたね今回。まあ、この手のお話でこの流れをやらない手はないでしょうが。

カナタ並に興奮するソウマを前にやや引いているシーンがまたかわいらしいです。

 

ソウマ

良い感じのキャラに仕上がって来ています。「一撃必殺」と聞いて燃えるのは男のサガだよね。

序盤に比べて随分とやわらかい表情を見せてくれるようになってきたわけですが、そこに不自然さを感じさせない辺りは「デッカー」構成の絶妙さと演じる大地伸永さんの演技力の賜物でしょうね。

不器用ながらも真っすぐで、冷静ながらも熱い想いを持ち、命と仲間の大切さを理解しているということがしっかりと伝わってきます。

 

今回はイチカと共に等身大デッカーと共闘。GUTS-SELECTとしてのカナタと、デッカーとしてのカナタと、その両方で背を預け合って戦ったことがあるという事実は、しっかり覚えておいた方が良いポイントでしょうね。

 

サワ

ムラホシと共に今回は控えめ。まあ前回活躍しましたしね。

 

しかしながら、艦内で見せたムラホシとのやり取りは例によってかなり重要なものになっていると思います。

これまでも「スフィア」や「地球怪獣」など、物語の重要な要素について解説したり、あるいは疑問を投げかけるなどして伏線を張る役回りでしたが、テラフェイザーの本格参戦によってそれがますます加速しそうですね。次回はネオメガスが早くも復活するわけですし…。

これから明らかになっていくであろう物語の謎に、もしかしたら一番初めに直面する人物かもしれません。

 

あと「興味深い仮説ですね…」という言い回しが学者っぽくて良いです。

 

ムラホシ

サワ共々、今回は控えめ。ライバッサーの影響により通信できなくなってしまったので、後半からはフェードアウト。

 

デスドラゴゴモラ、そして今回のガゾートにライバッサーと、これまで不自然に地球怪獣が出現し、暴れ出していたことの原因として、スフィアやテラフェイザーという「異物」が生じたからとする仮説を提唱しました。

本人はあくまで「素人考え」と恐縮していましたが、この仮説がかなり鋭い点を衝いているであろうことは視聴者全員が感じていることでしょうね。

次回、あるいは第2クール以降に、スフィアやデッカーの正体と併せてこの辺りがより深く描かれていくのかもしれません。

 

あと今回のお話を見る限り、テラフェイザーウルトラマンに代わる兵器に積極的というわけでもなさそうですね。

これまでの彼の言動的に、「ウルトラマン」に対して穏やかならざる感情を持っていることはほぼ確定なんでしょうが、さりとてウルトラマンに頼らず人類がもっと強くなるべきだ、もっと武装強化すべきだという考えでもなさそうな。

 

もしかしたら「ウルトラマン」という枠組みなどではなく、いたずらに強大な「力」を持つ存在、あるいはその「力」そのものに対して、何か想うところがある…?の、かもしれませんね。

 

ハネジロー

テラフェイザーに次ぐ今回の主役と言っても過言ではないでしょう。久々にドラマパートでカナタらGUTS-SELECTの面々との絡みを見せてくれました。いやぁ、こういうのが見たかった。

 

ラグビーボールよろしくカナタらに抱え走られるシーンは必見ですね。緊張感のあるシーンである一方で、ギャグシーンでもあるとの見方も強いです。

 

今回は急場しのぎでテラフェイザーを操縦することになりましたが、この様子だと次回以降も引き続き操縦を担当しそうですね。

ただそうなると、GUTSホークをどうするのということになるわけですが…。テラフェイザーの行く末も気になるところではありますし…。まあこれに関してはもう少し静観しておくとしましょう。

ただ、まさかハネジローごとテラフェイザーを乗っ取られるなんて展開にならないだろうなと戦々恐々としている自分がいます。

 

 

あと細かいところでは、デッカーの通訳シーンですね。ただのAIとは思えない機転の利きぶりです。

もっとカナタが積極的にハネジローと連携を取れば、かなり上手く正体を隠せると思うんですけどねぇ。

 

アサカゲ

やはりと言うべきか、本格的に出張ってきてくれました。テラフェイザー開発の第一人者とだけあって、これまでになく色々な表情を見せてくれます。

ただまあ、基本的には飄々と淡々と冷静で、正直何を考えているかわからない部分もまだあるんですが、さりとてカナタに呼び掛けられた際に見せた笑顔に、その人柄のすべてが凝縮されているように思えますね。テラフェイザーをして「希望」と称するその眼差しは決して黒いものではありません。

 

今回はカナタらと共にヒナバッサーの群れと対峙するのみならず、丸腰なのに自身の護衛よりもデッカーの援護をソウマへ促すわ、デッカーにテラフェイザー内へいきなり転送されたのに即座に作業を始めるわ、そのまま機内に留まってライバッサーと戦うわと心臓に毛が生えているなんてもんじゃないレベルの胆力を発揮。

あんた何者?と聞きたくなります。

 

次回以降も引き続き登場してくれるでしょうが、どこかで彼メインのドラマも見てみたいですね。

 

雷雲の下で

ウルトラマンデッカー

ヒナバッサーに対抗するためか、カナタの意思に関わらずに等身大で登場するという異例の展開を見せました。

まさかヒナバッサーに身体を押さえつけられていたから巨大化できなかったということではないでしょうし、やはり状況的にカナタ以外の何らかの意思によって等身大化したと考えるのが自然でしょうね。

度々カナタが聞いている「声」の存在といい、デッカーそのものの意思の存在を示唆する描写も増えてきています。

 

さて、今回はデッカー初となる等身大戦闘だったわけですが、イチカ&ソウマとの共闘に加えて、ミラクルタイプへのチェンジも披露するなど展開的にも画的にも大盤振る舞いな印象でした。

等身大状態でもある程度の時間は戦闘が可能で、且つタイプチェンジも可能という事実は覚えておいた方が良いですかね。DC怪獣も使えるんでしょうか。

 

ハネジローのオーバーヒートによりテラフェイザーが機能停止した後は通常サイズへ巨大化して戦闘を展開。

巨大化と同時にウルトラデュアルソードを召喚し一閃、からの全タイプカードによる新技でライバッサーを一撃で仕留めることに成功しました。テラフェイザーとの戦闘でダメージを負っていただろうとはいえ、相当な威力を誇る技のようです。

 

しかも今回はカラータイマーの点滅もなし。ゼットと違って、等身大での戦闘は逆にエネルギーの消耗を抑えられるんでしょうか。

 

ライバッサー爆散後の、砂塵の中で振り向くカットが最高にカッコ良いです。

 

機神出撃

テラフェイザー

公式サイトでは「電脳魔人」という肩書がつきますが、本編テロップでは肩書が表示されなかったので敢えて肩書なしにしています。

アサカゲが中心となって開発したTPUの新兵器で、おそらくキングジョーSCの影響も少なからず受けていると思われます。元々はカルミラたちに対抗するための計画だったようですね。

 

本編ではのっけからガゾートを撃退(斃してはいない)しつつ、期せずの実戦投入、からのライバッサー登場によりまたしても期せずの実戦投入となります。

 

ライバッサーを相手に、初期AIでは手も足も出ませんでしたが、GUTSホークとしての実戦経験豊富なハネジローをAIユニットとした途端に一気に善戦。その圧倒的な機動性と攻撃力を存分に発揮してくれました。

 

印象的だったのは屈折によるホーミング性能を有したTRビーム砲と、背部ユニットから放出するTR粒子ですかね。

TR粒子はさながら「00」のGN粒子の如く、敵からの攻撃を防ぐバリアにもなるようです。まさか終盤で敵との「対話」のために使ったりしないよね。

 

 

モチーフは言わずもがな、劇場版「ダイナ」におけるデスフェイサー。

その誕生経緯と行く末を思えば、今回のテラフェイザーに不穏と不安を覚えるのもやむなしなわけですが、果たして…。

 

 

異物を排除するもの

変形怪獣 ガゾート

テラフェイザーの稼働を前に出現した地球怪獣。

作中の台詞では、「トリガー / デッカー」世界においても未だ解明されていないことの多い怪獣とのこと。

「トリガー」に登場した際にも思ったことですが、個人的にはクリッターに関連するドラマを展開しないとあっては、あまり登場させる必要性はないかなと思ってます。

ただまあ、一応存在としては「地球怪獣」に分類されるわけですし、「デッカー」世界において過去に出現したことがある、という点では比較的扱いやすいのかもしれませんね。

 

本編の描写を見る限り、撃退しただけで斃されてはいないようなので、今後再登場する可能性はあります。

 

稲妻怪鳥 ライバッサー / ヒナバッサー

ガゾートに続き、テラフェイザーに引き寄せられるようにして出現した地球怪獣。

小型の台風と雷雲を連れ、群れで行動する習性があるようです。

 

ライバッサーにより一時はテラフェイザーを機能停止に追い込みますが、復活の可能性があると見たのか、子に当たると思わるヒナバッサーを上空に待機させ、さながらTPUを監視するかのような行動を見せました。

そしてカナタらがテラフェイザー復活に向けて動き出すや、すかさず妨害を始めるなど、かなりの知能がある様子。

 

ただ、怪獣としての戦闘力は決して高い方ではないようで、ハネジローの操るテラフェイザーには終始劣勢。オーバーヒートにより事なきは得ましたが、あのまま戦闘を続けていてもテラフェイザーに勝てる見込みはなかったでしょう。

最終的には巨大化して参戦したデッカーの新技を受け一撃で敗北。

 

上に書いたように集団で行動するなどやや狡猾で、知能の高い面も見られましたが、ムラホシの仮説通りに行動したとするとちょっと気の毒だったかなとも思います。

 

 

かつて別の宇宙で湊兄弟と戦ったグエバッサーの亜種と思われる存在だったわけですが、差し詰め、グエバッサーは「風」、ライバッサーは「雷」といったところでしょうか。そのうち炎を操るエンバッサー、水を操るスイバッサー、氷を操るレイバッサーなんてのも出てきたりして。

 

次回予告

ウルトラマンデッカー」第1クールもいよいよクライマックス。

思ったより早いネオメガス復活に、テラフェイザーの本格参戦。GUTS-SELECTの総力戦感もありますし、否が応にも盛り上がりを見せてくれそうですね。

 

次回は第12話「ネオメガスの逆襲」です。

 

それではまた。

 

 

 


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