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【感想】ウルトラマンデッカー 第5話「湖の食いしん坊」

思いつきでPS5の抽選販売に申し込んだところ、見事に外れました。ARAIです。

ゴッサムナイツ」のためにそろそろ欲しいなとは思ってるんですけどね、PS5…。

 

さあ、今日もいきましょうか。「ウルトラマンデッカー」第5話です。

例によってネタバレを含みますので、本編未視聴の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルトラマンデッカー 第5話「湖の食いしん坊」

イチカのメイン回

初期設定紹介編とも言える第1~3話を下地に、前回の第4話から新たな展開を見せている「デッカー」ですが、今回はその第二発目。

前回同様に今回もまた、「デッカー」という作品の幅をしっかりと広げてくれました。

 

ヒロインであるイチカのメイン回なわけですが、彼女の設定や過去といったバックボーンを描くというよりは、どちらかと言えば彼女の人となりをさらに掘り下げるようなお話だったかなという印象です。

 

カナタとソウマの気の置けないやり取りだったり、ムラホシの怒りと(ある意味)独断専行、怪獣分析担当としての立場がより明確になったサワに、使い勝手の良いハネジローと、イチカ以外のGUTS-SELECTの面々にもしっかりとスポットが当てられ、少しずつでも確実にキャラクターの積み重ねを行ってくれているのも見逃せないポイントですね。

 

いやもうホントに。前回もでしたけど、こういうのが欲しいんですよね。

序盤からしっかりと、わずかながらでも隊員同士の掛け合いや、それぞれのキャラや性格がわかる演出や台詞をそれとなく見せてくれるだけで、ドラマパートの厚みというのはずいぶんと変わってくるもんです。

こういうのはお話が大きく動くであろう中盤以降、ましてや終盤ではなかなか難しいですし、何より不自然でしょうから、序盤の今の内にしっかりと、もっともっとどんどんどんどんやっていて欲しいです。

この積み重ねは必ず、中盤終盤の物語に効いてくる筈ですから。

 

まあ、それもこれも、初期3話の地盤がしっかりしていたからでしょう。

武居監督の敷いた作品のレールに、しっかりがっちり順調に乗っかっているんだと思います。「デッカー」という物語が。

このままレールを外れることなく、全速力で爆走してくれることを願って止みません。

 

 

さて、内容としては上に書いた通り、イチカとピット星人ユウコの交流をメインに描いたもの。

今年で55周年を迎える「セブン」からエレキングが登場し、55年ぶりとなる湖でのミクラスとの戦闘を見せてくれたり、新たな形態であるミラクルタイプのお披露目があったりと、今回もまた全編を通じて見どころばかり。

 

また、いわゆる「縦軸」に関連すると思われる伏線らしい伏線はあまり見受けられませんでしたが、さりとて「スフィアによる被害を受けているのは地球人だけではなかった」という点や「宇宙人と和解し、交友関係を持つことができた」という点は、これから物語を見守っていく上で決して無視できない要素にはなると思います。

直接的に物語に絡まなくとも、物語を取り巻く世界観の拡大には間違いなく貢献しているでしょうから。

 

いやぁ、ホントに面白いですねデッカー。ホントによくやってくれてます。

 

ニュージェネレーション・ネオフロンティアを生きる者たち

カナタ

イチカのメイン回なので今回は割と控えめ。

エネルギー過多で暴れ始めたエリー(エレキング)を前に、迷わずデッカーへ変身。街で暴れられたら斃すしかなくなるということを理解した上で、どこまでできるかはわからんがとりあえず止めようとした、というところでしょうか。

戦闘中に「どうすりゃいいんだ」とこぼしていたことから、具体的なプランはなかったと思われますが、判断としては間違っていないでしょう。街で戦うのと湖で戦うのとでは、圧倒的に後者が望ましいでしょうから。

 

今回の個人的見どころは、エレベーター内でのソウマとのやり取り、からの2人してイチカを問い詰めるシーンですかね。

なんかいつもと立場が逆なように見えなくもないですが、この画に不自然さを感じない辺り、カナタにしっかりとした良識と常識が備わっていると、前回までのお話でちゃんと描けている証拠かなと。

 

イチカ

今回の主役です。

と言っても、上に書いたように過去やバックボーンが語られるというわけではなく、主に第2話辺りで見られた彼女のひたむきさやまっすぐさに再度フォーカスすることで、イチカという人間の人となりをより掘り下げるような展開になっていました。

 

以前に、彼女はカナタとよく似た考え方と生き方をしていると書きましたが、今回の話を見てそれがより確信に変わりましたね。

カナタとイチカも、基本的には困っている人を放ってはおけない優しい心を持ち、なおかつその人を助けるために行動を起こすことのできる胆力と行動力を持っているのでしょう。

 

そして今回はそれが悪い方向に向かってしまった。仲間や上司、組織に頼らず、一人で抱え込んでしまったばかりに。

彼女の行動は、言ってしまえば「周りを信用していません」と公言しているようなもの。ムラホシの怒りももっともでしょう。

 

今回のお話で、彼女の「まっすぐさ」が良くも悪くも描かれたわけですが、それと同時に彼女が、一人で抱え込まずに「仲間に頼ることを学ぶ」という点も描かれたのだと思います。

 

この成長が、今後来たるべきソウマ、そしてカナタ=デッカーとのドラマにどんな影響を与えるのか、注意深く見ていきたいですね。

 

 

あと細かいところでは、宇宙に残された先輩たちの存在ですかね。

第2話でも語られていましたが、やはりこの「先輩たち」の存在が、彼女の次なるドラマを見せてくれるキーになってくれる気がしてなりません。私の考えすぎかもしれませんが。

 

ソウマ

前回に続いて今回もやや控えめ。

しかしながら、上に書いたカナタとのエレベーターでのやり取りや、イチカの言い訳の不自然さを指摘したり、また、エリーが暴れ出した際にはスムーズにカナタに指示を出し連携を展開し(ようとし)たりと、見せるところはしっかり見せてくれています。

 

前回にも書きましたが、無駄に主人公と対立するポジションじゃなくて良かったです。ホントに。

次回以降、第6~8話辺りで、そろそろメイン回が欲しいところなんですが、どうでしょうかね。その辺りはおそらく「彼ら」が出張って来るでしょうし、ソウマの掘り下げはまだもう少しお預けかな。

 

サワ

前半は会議に出席していたため出番なし。演じる宮澤さんのスケジュールの都合かなと思いきや、後半の展開のためだったんですね。

 

展開が展開だったので、今回はお叱り係のおかんポジションで終わり…ということはなく、なんと終盤では赤ぶちメガネのスーツ姿を披露し、「エリーダイエット作戦」なる動画の作成に協力。

持ち前の知識を活かし、ユウコとエリーの地球での暮らしをサポートすることとなりました。

 

イチカに「あてられて」突っ走ってしまったムラホシ(たち)を叱るだけに留まらず、こうして彼女ならではの役回りで事態の収拾に取り組む辺り、彼女の人柄がよくわかりますね。動画の撮影にもけっこうノリノリだったんじゃないですかこれ。

 

レギュラー陣の中では、おそらく最も活躍時間が少ないと思われる彼女ですが、こうして違和感なく、着実にGUTS-SELECTにおけるポジションとキャラを確立してきましたね。存在感もちゃんと確保してますし。

彼女がメインのお話を、早く見てみたいもんです。

 

それにしても、イチカがユウコと出会った時点で今回の件を皆に相談していたとしたら、サワはどんな意見を出したのでしょうか。興味が尽きないところですね。

 

ムラホシ

相変わらず怒る時は眼鏡を外します。

イチカの行動に怒りイチカの気持ちに寄り添い、サワに詰められ謝罪しと、色んな表情を見せてくれました。まったくもって魅力あふれる隊長さんです。

 

今回の見どころはもちろん、イチカを怒るくだんのシーン(とサワに怒られるシーン)なわけですが、やはり見逃せないのは「専門家であるサワの意見を聞かずして作戦を実行した」という点ですかね。

 

今回の一件は、もちろん直接的な原因はイチカなわけですが、実際問題、後半でエリーが暴走したことの責任はムラホシにあると言えるでしょう。

 

部下の気持ちに寄り添う、そこまでは良いにしても、ならばなぜGUTS-SELECT「全体で」作戦に臨まなかったのか。

エリーの命が懸かっている状況だったとはいえ、冷静にサワの帰還を待ち、怪獣の専門家としての彼女の意見を踏まえた上で作戦を展開していれば、また結果は変わっていた筈。

最終的にはデッカーの力により事態を収拾できましたが、あのままデッカーが現れずにエリーが街まで侵攻していたらどうするつもりだったんでしょう。

終盤の様子から、デッカーが駆けつけることがわかっていたわけではなさそうでしたし。

 

そう考えると、ある意味ではGUTS-SELECTの中でも一番「危なっかしい」面を持ったキャラなのかもしれません。

今回のような例と、これまで何度か見せた「ウルトラマン」への表情から、どことなく「黒い」未来が訪れる可能性を考えてしまいますね。

 

今後もし、指揮官である彼が突っ走ってしまったその時に、ストッパーになり得る存在が彼の近くにいてくれるといいんですが。

 

ハネジロー

メガアースの情報をイチカに教える役回り+聞かれたことを内緒にしてくれと頼まれていました。ホントにもう、色んな意味で便利キャラです。

 

活躍自体は割と控えめなわけですが、まあ前回前々回と大活躍してくれたので、たまにはこんな日があっても良いでしょう。

それでもなお的確なツッコミを入れて存在感を確保する辺り、キャラとしてのポテンシャルはハンパじゃありませんね。

使い勝手の良いうまいキャラにしたもんだ…。

 

アサカゲ

今回は出番なし。まあ今回はあまりメカにスポットが当たらないお話でしたし、やはり毎回登場するキャラクターではないようですね。

 

奇跡飛び出す超能力士

ウルトラマンデッカー

メガアースのからの電力を吸収し過ぎてエネルギー過多に陥り、暴走してしまったエリーを前に変身。

前回、今回の様子だとウルトラDフラッシャーの扱いについては完全にマスターしたと見て良いでしょうね。何かしらの障害や試練が立ちはだからない限りは。

 

夕暮れ時に事態が展開されていたので、夕陽をバックにした画が見られるかと期待したんですが、今回はお預け。変身が完了する頃には陽は落ち切ってしまっていました。

夜の戦闘も大好きだけど。

 

 

今回は事情が事情なだけに、エリーを相手にあまり強く出られず苦戦する描写が見られました。ただ斃せば良いというわけではないですからね。

 

安易にストロングタイプにチェンジせず、敢えてミクラスを召喚したのも納得です。

ストロングタイプになっていればおそらく勝てたでしょうが、その場合はエリーを完全に斃すことになっていたでしょうから、援護牽制としてミクラスを選んだというわけですね。

メタ的、画的にはミクラスエレキングをやりたかったんでしょうけど、お話的なこの辺りの理由付けもうまいです。

 

しかし当のミクラス、というかディメンションカード怪獣については扱いが難しいですね。

 

概ねの戦いではGUTS-SELECTが援護牽制をしてくれるでしょうからポジションが被りがちですし、かと言ってタッグマッチを展開しようにも活動時間が短そうですし。

今のところ人間態で使用できるような描写もないですし、というか仮にカナタの状態で使用できたとしても、デッカーが戦えない(デッカーに変身できない)状況でありながらも、それでいてウルトラDフラッシャーは自由に使用できる状況という、かなり限られた条件になってしまうと思うので、お話の展開としてはやはりなんとも…というところですね。

 

Xioのゴモラみたいに、カナタをはじめとしたGUTS-SELECTとの関わりややり取りがあれば、まだドラマの方で見せようがあるんでしょうけど、そんな感じでもないし。

 

しかもミクラスに加えてウインダムにアギラも控えているわけですから、なかなかに前途多難な印象です。

こちらが想像もつかないような、あっと驚くやり方で、うまく見せ場を作ってくれると良いんですが…。

 

 

戦闘パートとしては個人的にはかなり楽しませもらいました。

上に書いたミクラスの登場もさることながら、やはり「夜の湖」という舞台も無視できない要因ですね。

 

デッカーの両眼とカラータイマー、そして額のクリスタルが、夜の闇に映えて大変美しいです。

また、私自身、ウルトラ戦士がバシャバシャと濡れながらという戦闘が大好きなもんですから(←)、ミラクルタイプの初登場という要素を差し引いても、今回の戦闘パートは非常に楽しかったです。

 

 

さて、そんなミラクルタイプ。

第3話で初登場したストロングタイプに引き続き、デッカー、あるいはカナタの「中から」発現した新たな能力です。

力強さや熱さ、炎を意識した、真っ当な戦士のような印象を抱かせるストロングタイプの演出と比べて、美しく煌びやかな、良い意味でハッタリ感のある超然とした印象を持たせる演出が特徴的でした。

 

エリーを斃さず、それでいてこの事態を収束させなければならないという、なかなかに無理ゲーな状況を前に、「奇跡の必要性」を意識したカナタの想いに応え、カードが出現。虹色の竜巻を身に纏い、夜空に光臨しました。

 

胸元のクリスタルと酷似した形の小宇宙を上空に召喚し、周囲の木々を焼き尽くさんばかりにあふれ出るエリーのエネルギーをそこへ放電。

エネルギーを出し尽くさせた後に、何らかの技を用いてエリーを幼体に変化させ、見事に事態を収束させました。

 

「ミラクル」の名に恥じない、とんでもなくデタラメな能力ですね。

このミラクルタイプの能力によって、今後はもしかしたらスフィアに取り込まれた地球怪獣を救う、といった展開もあり得るかもしれません。

 

あと戦闘中は基本的に浮いてるっぽいですね。今回だけの演出なのか、あるいは空中がデフォなのか。

いずれにしても、フラッシュ、ストロング、ミラクルと、デザインや能力以外でも差別化してくれるのは個人的には好印象です。

ウィズダムフォームのソラが常に地面を滑って移動するのがなんとなく好き、と言えばわかってくださる方はいますでしょうか。

 

湖のひみつ

宇宙怪獣 エレキング

ピット星人ユウコの友達で、彼女との旅の中で、やむなく地球に身を置いていた宇宙怪獣です。

その知名度と影響力たるや、もはや言わずもがななレベルなわけですが、今やウルトラシリーズを代表する怪獣の一体と言って差し支えないでしょう。

 

「マックス」で登場した幼体サイズから「メビウス」で登場したリムサイズ、そして等身大に巨大サイズと、今回はさながらエレキングの見本市とばかりに色んな姿を見せてくれました。

 

基本的にはユウコ共々、本来は争いを好まない人懐こい個体なんですが、上に書いた通り、メガアースによるエネルギー過多で暴走してしまいます。

 

少しの間でしたが、暴走中もデッカーとふれあう様子を見せたことから、完全に我を忘れていたというわけではなさそうですね。

単に触られるのが嫌だったのかな。

 

最終的にはミラクルタイプの活躍により鎮静化。幼体サイズに戻り、ユウコと一緒に引き続き地球で暮らすこととなりました。

 

おやつと称してお皿に電池が積んであるのがシュールで面白いです。

 

変身怪人 ピット星人(ユウコ)

エリーを連れて銀河の一人旅に出ていたところ、スフィアの影響で地球から出られなくなってしまった気の毒な宇宙人です。種族としてはニュージェネ常連。

争いを好まず、下手すりゃ命を狙われるであろうGUTS-SELECTの隊員に対しても話し合いを求めることからその温厚さがよくわかります。おい見てるか、初代ピット星人。

 

ひょんなことからイチカと出逢い、事情を相談したことから今回のお話が始まります。

エリーことエレキングに対する愛情は本物で、イチカの話していた通り、飼い犬に対する人間のそれに近いようですね。

エリーと一緒に遊ぶシーンがかわいらしいです。

 

最終的にはエリーと共に引き続き地球で暮らしていけることとなりました。

イチカとも交流を続けているようなので、もしかしたら再登場もありうるかもしれません。

有事の際には駆けつけたりしてくれるのかな。

 

次回予告

おっと、次回は特別編ですか。そういえば「トリガー」もだいたい第5話ぐらいで特別編をはさんでましたっけ。

 

それにしてもマルゥルに加えてホッタも再登場とは…。

正史扱いになるか、それともいわゆる「列伝時空」扱いになるのかで、話がだいぶ変わってきますが…。

 

まあ特別編ということで、ゆるく楽しませてもらうとしましょう。

 

次回は特別総集編「マルゥルの帰還」です。

 

話数としてカウントはされていないようなので、ブログで感想は書かないかもしれません。

 

それではまた。

 

 

 

 


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