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【感想】ウルトラQ 第4話「マンモスフラワー」

こんにちは ARAIです。

今週も無事に?更新することができました。

 

それではいきましょう。「ウルトラQ 4K」第4話です。

 

ウルトラQ 第4話「マンモスフラワー」

ウルトラ作戦「第0号」

制作順では第1話に当たるらしい今回のお話。ある意味では「ウルトラシリーズ」の真の幕開けとも言えるような、放映第1話とはまた違った意味を持つエピソードになりますね。さしづめ「ウルトラ作戦『第0号』」、といったところでしょうか。

 

しかしそうして見てみると、なるほどたしかにメイン3人組や一の谷博士のキャラや設定などがわかりやすくなっているなと思ったり。

特に、淳のSF作家を自称しているという点や、星川航空がセスナとヘリを所有している点など、放映第1話では明言されていなかった設定が今回ではきちんと台詞として説明がなされていました。

まあ放映順は放映順なわけで、実際その放映順にお話を見ていっても何ら問題ない構成にはもちろんなっていると思ってますけど。

 

ここまで見てみると、第1話から今回までの、放映順初期4話で、「ウルトラQ」という作品の世界観だったり設定だったり、各登場人物たちのキャラクター性だったりを掴めるようなかたちにはなっているなと思います。

実際、初見の私もここまででかなり本作の「ノリ」に乗れてきているように感じていますし、何よりメイン3人組にもう愛着が湧いてしまっています。作品を見て、楽しむに当たってこの感情ってすごく大切ですよね。キャラに愛着を持てるかどうか、愛着の持てるキャラがいるかどうか。

 

 

さて、内容としては、謎の巨大植物に街が襲われるというお話。

怪獣らしい怪獣は登場しないのでインパクトには欠けるかもしれませんが、巨大植物が街を、人を襲撃するシーンの完成度は相当なもので、「いやこれホントに56年前の作品なの?」と思わず感じてしまいそうな、「特撮」というジャンルを愛でる者であれば必見とも言えるシーンがわんさかあります。

ウルトラQ」制作第1話という上述の事情と相まって、今さらですが「ウルトラシリーズ」好きとしてこのお話と出会えたことに感謝ですね。ホント、昔の作品だからって侮れないものばっかりなんだよなぁ。

 

 

今回のオープニングも音楽、クレジット、ナレーションが同時進行。

街の一角、地面がゆっくりと上下に揺れ動き、隆起している。ただ「それだけ」がひたすらに映し出されている映像は今回も掴みバッチリですね。

ああ、もう、「なにか」いるなと。あの映像と、あのBGMが確固たる没入感を与えてくれます。間違いなく、我々の目は肉体を離れて、この不思議な時間の中に入っているなと。

 

アンバランスゾーンの住人たち

「ちいとばかし現実社会に飽きがきている」男。今回でSF小説を書いていることが明言されました。と同時に、宇宙旅行の夢を追いかけていることも明かされました。前回までで描かれたアグレッシブさと併せて、ホントにあんた何者なんだよ感がみなぎりまくっています。

そしてそんなアグレッシブさは今回も健在。マンモスフラワーことジュランに襲撃されている人々を率先して救出するという警官もびっくりな活躍を見せてくれました。瓶を刃物代わりにするなんて、あの状況でよくもまあそんな冷静に行動できるもんだ…。すごいぞ先輩。

しかも終盤には炭酸ガスを撒くという大役を任され見事完遂。防衛庁もびっくりな活躍を見せてくれました。すごいぞ…先輩…。

 

由利子や一平らと軽口を叩き合うシーンは個人的にお気に入り。飄々としつつも、彼らと過ごす時間は淳にとってはさりげなくも幸せなものなのでしょうね。

 

由利子

「原因不明の地震を追って張り切っている」女。記者としての熱い心意気と勝気な性格、淳と一平との気の置けない関係が登場から1分で伝わってきます。なるほど、第1話だ。

淳や一平ほどのハデな活躍は見せていないので、そういう意味では彼らと比べて地味な印象を受けますが、さりとて「危ない危ない」と言いながらもノリノリでお堀の様子を見に行き写真を撮ったりするなど押さえるところは押さえていますね。後半以降は主に驚き要員で出番は控えめ。

 

一平

地震とみっちゃんが気になる」男。今回もそのお調子者ぶりを全力で発揮し、ついに「もっと真面目になれんのか」と公にお叱りを受けました。

ただ、ジュランに襲撃された人々を救出する淳をサポートしに飛び出したり、共にビルに閉じ込められたみっちゃんを気遣うなどやはり押さえるところは押さえてくれていますね。

また、ジュランに関する考察を真面目に述べたり(途中から淳が話してましたが)、そしてそれがほぼほぼ的中していたりとなかなかに鋭い面も見せてくれました。何だかんだでやる時はやる男なのでしょう。

 

一の谷博士

学者という立場からマンモスフラワー対策本部へ参加。相変わらず柔軟なその考え方で、植物の生命力の強さや、有史以前の太古生物の在り方などについて見解を示し、マンモスフラワー=ジュランの存在を肯定します。

一方、学者でありながらも、学問研究よりも都民の命を優先すべしとの考えを明確にしている様子も描かれていました。人間的にも非常にできた方ですね。まあそれが原因で一時的に源田博士と対立してしまうわけですが。

 

みっちゃん

ゲストその1。星川航空の取引先である東京広告に勤める女性で、三木道子さんというらしいです。

星川航空の2人とは気心の知れた仲のようで、特に一平とはかなり仲良しの様子。また、上司にあっけらかんと言い返すなどさっぱりした性格も描かれました。

今回は災難でしたが、無事に救出されて良かったです。

 

源田博士

ゲストその2。一の谷博士はもちろん、淳とも面識のある植物学者です。

ジュランの対処をめぐり、一時的に一の谷博士と対立してしまいますが、何があったのか一瞬で心変わりを果たし、和解。炭酸ガス固定剤を持って、事態の収拾に乗り出します。防衛庁の方々、淳らと合わせ、今回の功労者の一人となりました。

 

マンモスフラワー

巨大植物 ジュラン

有史以前に存在していた吸血植物の種が突然変異によって成長した存在。作中では終始「マンモスフラワー」と呼称されています。

大蛇を思わせるローズバトラーのような巨大な根で人々を襲い生き血を吸い、花からは毒花粉をまき散らすなど人類にとってはまさに天敵とも言える存在。

丸の内ビル街に出現し都民を恐怖のどん底に陥れましたが、最終的には根を燃やされ、花を枯らされ、駆除されることとなりました。

 

その出自については、一の谷博士などから推測はされていましたが明言はされないまま。

エンディングのナレーションでは、自然界の生命のバランスが崩れたことが一因であることが示唆されていましたが、有史以前のマンモスら他の生物と同様に、この種の植物が「たった一つだけ」しか地球上に存在していなかったわけがないんですよね。そう考えると、今後、第二第三のマンモスフラワーが姿を現してもおかしくはない筈。

今回の一件から、一応の対処は可能であるとはいえ、いつどこで現れるかわからないことを思うと、恐ろしい話です。

 

次回に向けて

お、次回はペギラですか。個人的には、ゴメスやケムール人と並んで、「ウルトラQ」を代表する怪獣だと思っているので、いつにもまして楽しみですね。

 

次回は第5話「ペギラが来た!」です。

 

それではまた。