やっぱ、シンプル。 ~ARAIの雑日記~

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【感想】ウルトラセブン 第44話「恐怖の超猿人」

昨日始まった「ウルクロD」はまだ見れていません。ARAIです。

例によって「セブン4K」な気分だったので、こちらから先に楽しませてもらいました。

 

それでは今日もいきましょう。「セブン4K」第44話です。

 

ウルトラセブン 第44話「恐怖の超猿人」

序盤をピークに失速してしまった印象 ~単体としてのリピート性は低い その2~

なんだか「猿の惑星」を彷彿とさせるお話でした。ウルトラシリーズでは…、猿と言えばという安直のつながりで、世代的には「ダイナ」の「猿人の森」を思い出しましたかね。全っ然お話のジャンルは違いますけど。

 

さて、全体の印象としては正直うーん…、といったところでした。序盤の導入部分はお得意の怪奇事件的な感じがバリバリに出ていて、なおかつ司令室での隊員同士のやり取りもそれなりに自然な流れで、なかなかに見応えを感じたんですが…。

肝心の序盤以降のドラマパート部分がどうにも弱いというか…。モンキーセンターでのダンとアンヌ隊員の行動や判断も「なぜ?」となる部分が散見されましたし、ゴーロン星人の計画も若干よくわからないですし、ゴリーの扱いももう少しどうにかならなかったもんかと思いますし、総じて細かいアラが目立つというか、ツッコミどころが多いように感じてしまいました。序盤をピークに、少しずつ失速していったような印象ですかね。

 

一方、戦闘パートでは力負けするセブンだったり、手裏剣光線連打で圧倒されるゴーロン星人だったり、爆散後に煙を上げながら残るマスクだったりと、画的にも演出的にも見どころが多く、一見の価値ありの仕上がりになっています。

ゴーロン星人のそもそものデザインも、シンプルでありながらなかなかに秀逸ですし、特段深く考えずに見る分には充分に楽しめるエピソードですね。決してつまらないなんてことはありません。が、単体としてのリピート性は低いように思えます。今の私のように、第1話から通しで見ていく際にさらっと触れる程度で良いエピソード…かもしれません。

 

「超」猿人 ~宇宙猿人と猿人~

登場したのは宇宙猿人ゴーロン星人と猿人ゴリー。

前者、ゴーロン星人。モンキーセンターで勤務する真山博士とその助手を何らかの方法で操り、脳波交換装置で人間と猿の脳を入れ替え全人類を猿人化させることで地球の征服を目論んでいました。

また、後述のゴリーの作中での描写から、おそらくは脳波の交換のみならず何かしら肉体を強化する術を持っているような雰囲気でした。大した医学力と科学力です。ゴーロン星は相当に文明が発達しているのでしょう。セブンも存在を知っていたぐらいですしね。

また、巨大化することで発揮できる怪力はあのセブンと互角、いや、セブンを上回るほどで、単純な力比べあるいは格闘戦では並のウルトラ戦士を容易く凌駕するものと思われます。姿を消したり相手の意識を惑わせる技も駆使してきますし、間違いなくそこいらの宇宙警備隊員じゃあ歯が立たないでしょう。まさに「超」猿人。

 

ダンと接触した後、巨大化しセブンと戦闘を展開。トリッキーな戦法を見せ、なんとセブンの脚を持って引きずるという驚きのシーンまで見せてくれるに至ります。その後も怪力でセブンを圧倒したりと大暴れしますが、最終的には手裏剣光線連打で形勢を逆転された後、エメリウム光線を胴体にもろに受け爆散。尻尾と頭部を無残に残し、死亡しました。

 

しかしこのゴーロン星人、気になっていたんですが、人類を猿人化させてどうするつもりだったんでしょうね。作中の様子では猿人化した人間(ゴリー)を完全に制御できていなかったようですし、というかそもそも博士たちを操ることができるなら、人類を猿人化などしなくとも一部の権力を持った人間たちを操ってしまえば地球を征服できそうなもんですが、範囲や効力に限度があったんでしょうかね。猿人化計画は兵力だったり、労働力だったりの確保が目的だったんでしょうか。

 

さて、一方後者の猿人ゴリー。

ゴーロン星人により猿と飼育員の脳波を交換させられてしまった被害者です。昂ると完全に猿人の姿になることから、やはり上に書いたように脳波交換のみならず、肉体に何かしらの術式を施されていると思われます。

ケガの応急処置をしてくれたアンヌ隊員に惚れ込み、囚われた彼女を救出しますが、悲しいかな、そのまま分かり合えることはなく、ただひたすらに彼女を求め、執拗に追い回し、最終的にはフルハシ隊員に射殺されてしまいました。

せめてアンヌ隊員を護るために、ゴーロン星人の手先とか、他に脳波交換された個体とか、そういった存在と戦った上で死亡、といった展開の方が良かったかもしれませんね。ゴリー自身、警官2名を殺害してしまっているわけですし、あまりにも報われない結末となってしまいました。

 

特殊警察「ウルトラ警備隊」その4…? ~序盤をピークにフェードアウト~

今回のウルトラ警備隊。序盤の導入部分を見ると、怪奇事件を追う特殊警察のような雰囲気を久々に醸し出してくれていたので、かなりワクワクさせられたんですが、そのままお話がダンとアンヌ隊員によるモンキーセンター調査に移ってしまったので、特殊警察感感はフェードアウトしてしまいました。残念。

 

ポインターはゴリーによって途中から使用不可となりましたし、ホーク1号も後半にちらっと登場するに留まりましたし、ライドメカ関連も見せ場はほぼなしでしたね。

ただ、ホーク1号の飛行シーンは個人的には良かったですね。あれは…実写背景と合成?

 

フルハシ隊員がゴリーを一撃で仕留めたりと、一応見せ場があるのはあるんですが、総じて活躍は薄かったです。

 

細かいところでは、キリヤマ隊長がダンとアンヌ隊員に対し部下としての信頼をポロリと口にした点と、あとはまあモンキーセンターでの2人がデートにしか見えなかった点ですかね。←

 

モンキーセンターの戦い ~手裏剣光線炸裂~

今回の戦闘パートは格闘戦でも光線技でも見どころばかり。随所に挿入されるおサルさんたちの映像も、戦闘パートのテンポを良い意味で乱す演出で印象に残りました。

 

開戦早々、ゴーロン星人の催眠光線(攪乱光線とする資料もあるようです。)を受け意識を失ってしまったセブン。なんとそのまま両脚を持って引きずられてしまいます。セブンがここまでいいようにやられるのも珍しいですね。貴重なシーンでした。

意識を取り戻した後、改めてゴーロン星人と対峙しますが、やはり単純な力比べでは分が悪かった様子。体勢を立て直し、すかさず手裏剣光線を連発しゴーロン星人を圧倒します。その後、スキをつきエメリウム光線を一閃し、見事ゴーロン星人を撃破。ビームランプが点滅することもなく勝利を収めました。

 

その他 ~次回に向けて~

お、次回はあのエピソードですか。「セブン4K」全話見直しの中でも、トップクラスに楽しみにしていたお話の一つなんですよねぇ。

 

次回は第45話「円盤が来た」です。

 

それではまた。

 

 

恐怖の超猿人

恐怖の超猿人

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