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【感想】ウルトラセブン 第35話「月世界の戦慄」

こんばんは、ARAIです。

今日は用事があったので夜の更新になってしまいました。

それでは早速、今日もいきましょうか。「セブン4K」第35話です。

 

ウルトラセブン 第35話「月世界の戦慄」

もう一人の「隊長」再び ~これまでの設定を活かした良エピソード~

第13話「V3から来た男」に登場したクラタ隊長が再び登場。今回もキリヤマ隊長とのさり気なくもアツいやり取りを見せてくれました。

内容としては、月基地で発生した異常を受け出撃したキリヤマ、クラタ両隊長の前に、クラタ隊長の部下に擬態していた宇宙人が立ちはだかるというもの。

「ティガ」第48話「月からの逃亡者」は今回のお話がモデルなのかなと思ったり。

 

キリヤマ、クラタ両隊長との関係性だけでなく、セブンが寒さに弱いという設定もきちんと拾っていたりと、これまでのお話の設定を活かしたお話づくりがされているような印象を受けました。

また、キリヤマ、クラタ両隊長だけでなく、ダンとキリヤマ隊長とのやり取りなど興味深いシーンの多いドラマパートに加え、暗闇零下の月世界での激戦を描いた戦闘パートと、今回もまたなかなかに見どころの多いお話に仕上がっていましたね。

惜しむらくはライドメカの活躍がほとんどなかった点ですが、まあお話のベースが月基地の調査なわけですから、ある程度は仕方のないことなのかもしれません。

 

月世界の戦慄 ~復讐怪人と月怪獣~

登場したのは復讐怪人ザンパ星人と月怪獣ペテロ。

前者は3年前にキリヤマ、クラタ両隊長に全滅させられた宇宙人の生き残りで、今回のお話の2日前にクラタ隊長の部下であるシラハマ隊員を殺害し、擬態。彼らへの復讐の機会を待っていました。

キリヤマ、クラタ両隊長は 第13話でもコンビを組んでいたので、ザンパ星人が彼らに復讐する機会はその時にも一応あった筈なんですが、くだんの戦いは地球での出来事だったのでそもそもその事態を把握できていなかったのか、あるいはアイロス星人との三つ巴を避けたのか、それとも単純に隠密行動のしにくい状況的な部の悪さを感じたか…。いずれにしても今回はピンポイントでの復讐にもってこいな状況だったわけですかね。

 

遠距離でテレキネシスと超音波を発することのできる装置でキリヤマ隊長とダンの操縦するウルトラホーク1号を妨害し、月基地でクラタ隊長を殺害しようと目論みますが、すんでのところで気付かれ正体と目的を暴露。その後、駆けつけたキリヤマ隊長とダンの攻撃を受け、死亡しました。

 

後者、月怪獣ペテロ。ザンパ星人が敗れた直後に月世界に出現した今回のメインボスなわけですが、なんとも独特なデザインが印象に残ります。ぶにゅぶにゅしたサボテンのような、イソギンチャクのような…。

 

そのぶにゅぶにゅとした軟体でセブンの打撃攻撃を悉く無力化。体表から放つ液体とガス、発光部から放つ光弾を武器に、宇宙の寒さで全力が出せないセブンをぎりぎりまで追い詰めます。

最終的には隕石の熱と光で復活したセブンのワイドショットを受け爆散。死亡しました。

 

ちなみに、作中ではザンパ星人との関係性は明かされていませんが、どうも本来は大人しい野良怪獣で、ザンパ星人に操られ利用されていたとする公式設定が存在するようですね。そう考えると、なんだかかわいそうです。

 

地球を護る猛者たち ~キリヤマとクラタ その2~

今回のウルトラ警備隊、あるいは地球防衛軍に関してはそりゃあもうキリヤマ、クラタ両隊長が最大の見どころであるのは疑いありません。

 

なんと、3年前に地球侵略に襲来したザンパ星人の宇宙船団を2人で全滅させていたという驚くべき経歴が明かされました。

まあザンパ星人そのものの強さが曖昧というか、定まっていない部分もあるので一概に何とも言えないところもあるんですが…、いやしかしそれでも、超遠距離でテレキネシスや超音波による妨害工作が可能な端末をつくるほどの技術力を持つ宇宙人ですよ?そんな連中を相手に「撤退」ではなく「全滅」させるとは…。どれだけ強いんだよこの2人って。

そう考えると2人の強い信頼関係も納得もの。それほどの修羅場をくぐり抜けて来たのであれば、言葉にできないほどの絆が生まれるのもまた必然というものでしょう。

 

序盤、通信機ごしに言葉を交わす2人の表情も印象的でした。ただ楽しそうだったりとか嬉しそうだったりとか、そんな単純なものではない、何とも言えない味わい深さがありましたね。

 

意外という意味で印象的だったのは、ウルトラホーク1号でのダンとキリヤマ隊長のやり取りですね。シラハマ隊員ことザンパ星人の妨害工作に遭っている中、キリヤマ隊長は終始ダンへ厳しい態度。一連の状況をダンの確認不足によるものだと誤解してしまっていたようですが、これまでのお話を踏まえたキリヤマ隊長だと、ダンのあの言動から即座に第三者の介入を疑いそうなもんなんですけどね…。よほど余裕がなかったのか、あるいは実はまだそこまでダンのことを信頼していないのかもしれません。

第1クール序盤ならまだしも、第3クール中盤になってまでまだキリヤマ隊長とダンの信頼関係が薄いのかもしれないというのは、個人的にはけっこうショックなんですが…。

 

月世界の戦い ~ワイドショット、燃ゆるとき~

今回のセブンは終始劣勢。何せ月世界が零下180度と来たもんですから、第25話の時よりもさらに過酷な環境なわけで。全力が出せず、しかもペテロの軟体により打撃攻撃も無効化され、あっという間にビームランプが点滅するまでに追い詰められてしまいます。

その後、月面に飛来した隕石の熱と光のパワーを受け復活。起死回生のワイドショットを放ち、かろうじて勝利を収めましたが、正直、あのまま隕石が来なければ危なかったでしょうね。おそらく敗北していたんじゃないでしょうか。

 

そういえば、第13話もワイドショットでフィニッシュでしたね。クラタ隊長絡みの偶然か、奇しくも同じ技でとどめを刺したわけですか。

 

その他 ~次回に向けて~

ソガ隊員を語る上では外せないエピソードになりますかね。

 

次回は第36話「必殺の0.1秒」です。

 

それではまた。

 

 

月世界の戦慄

月世界の戦慄

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