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【感想】ウルトラセブン 第21話「海底基地を追え」

本日二度目の更新です。ARAIです。

まさか本当に一日に二度も更新できようとは思ってもみませんでしたが、これで今度こそ、リアルタイムの再放送に追いつくことができました。一応は目標にしていたので、嬉しい限りです。

さあ、それではいきましょう。「セブン4K」第21話です。

 

ウルトラセブン 第21話「海底基地を追え」

海底の緊張感 ~全編に光る「緊張」の演出~

次々に発生する船の沈没、ちらつく「戦艦大和」の影、掴めない足取り、斃されていく仲間たちと、静かな焦燥感とピンと張り詰めた緊張感が全編を通じて描かれていました。特に、2機のハイドランチャーで海底を捜査するシーンの緊張感はお見事でしたね。足取りが掴めないまま刻々と時間だけが過ぎていく、という感じをうまく演出してくれていました。

時計を挟んでのキリヤマ隊長とタケナカ参謀という終盤のシーンも良かったです。夜の暗闇と相まって、凄まじい緊張感でした。

 

ウルトラ警備隊の海外との関わりが改めて描写されていたり、タケナカ参謀が指揮を執るシーンがあったりする一方で、「ロボット怪獣」と呼ぶにはあまりに異形過ぎる存在が今回の敵だったり、新技のローリングスパークが披露されたりと、ドラマパート戦闘パート共に非常に見応えのあるお話でしたね。

個人的には後半、下田でのアイアンロックスvsウルトラ警備隊のシーンがお気に入り。あれほどの銃爆撃シーンは久々なんじゃないですかね。

 

あとちょっと気になったのは作中での時間経過ですかね。アイアンロックスの停止時間と爆発時間が合っていないような気が…。

あの昼間の演出と、終盤の夜の演出との辻褄を合わせるのは、さすがに少し厳しいですね。見ていて一瞬「あれ?15分じゃなくて15時間だったっけ?」ってなったぐらいですもん。

ここは符合させて欲しかったところですね。今回唯一の残念ポイント。

 

海底の悪意 ~宇宙海底人と軍艦ロボット~

登場したのは宇宙海底人ミミー星人と軍艦ロボットアイアンロックス。

前者は声のみの登場で、ペダン星人もびっくりなほどに一切姿を見せることはありません。ヒトデ型円盤で海底に潜み、海に眠る往年の名艦たちの残骸からアイアンロックスを生み出し、日本のみならず世界中を襲撃していました。

海底と空中での運行が可能な件の円盤に加え、藻屑となった沈没船からアイアンロックスを(おそらく複数体)生み出したことからその技術力は相当に高いものと思われます。さらに、侵略兵器の材料を侵略先から極めて効率の良い手段で合理的に手に入れるというその計画性から、知性の高さもうかがえますね。

いやはや、それにしてもこの計画については、初めて見た時はつい納得してしまいましたよ。灯台下暗しの発想というか、たしかに技術力さえあれば、侵略先で材料を調達した方が合理的だよなと。デカい兵器引っ下げて地球に来たら、それこそ宇宙ステーションV3にでも一発でバレるでしょうし。

 

最終的にはアイアンロックスを撃破され、逃亡を図ったところにフルハシ隊員とアマギ隊員のハイドランチャーによる攻撃を受け斃されました。

 

一方、軍艦ロボットアイアンロックス。

広義ではロボット怪獣に分類されるのでしょうが、何というか「ロボット怪獣」と呼ぶにはあまりにも異形過ぎるというか。その姿はまさに「戦艦大和」そのものでした。

こういった「怪獣」とも「宇宙人」とも呼べないタイプの怪獣が登場してくれるのは個人的には嬉しいです。近いタイプでは、後年の「80」でのバラックシップ辺りでしょうか。あれも海と船が舞台のお話でしたねたしか。

 

 

さて、キングジョーとはまた違ったロボット怪獣となった今回のアイアンロックス。

下田港を舞台にウルトラ警備隊と激しい戦闘を繰り広げ、キリヤマ隊長の乗るウルトラホーク1号の攻撃を受け一旦は沈黙しますが、その後再び活動を開始。

対峙したセブンをアンカー・チェーンで拘束するなどして苦戦させますが、最終的にはエメリウム光線をくらい爆散。轟沈することとなりました。

 

ところで、作中の描写から、下田港に出現したこの個体のみ「停止してから15分後に爆発」にはならなかったようですが、何か理由があったんでしょうか。セブンが登場した際のミミー星人の言葉だったり、あるいは明らかにセブン対策と思われるアンカー・チェーンを搭載していたり、その辺りで何となく察しはつきそうなもんですが…。

 

怒涛のウルトラ警備隊 ~陸海空の活躍~

今回のウルトラ警備隊はタケナカ参謀を加えつつの総力戦。フルハシ隊員とアマギ隊員はハイドランチャー1号2号、ダンはウルトラホーク3号、キリヤマ隊長はウルトラホーク1号、アンヌ隊員とソガ隊員はポインターと、全員がそれぞれにライドメカを駆り、陸海空の大活躍を見せてくれました。

 

個人的な見所はハイドランチャー1号2号の発艦シーンと、キリヤマ隊長の駆るホーク1号の戦闘シーン。特に、キリヤマ隊長がアイアンロックスを一時的にとはいえ撃破、沈黙させたシーンはカッコよかったですね。第13話「V3から来た男」を彷彿とさせる、隊長のたしかな腕前が描かれたシーンと言えます。

 

あとはやはり、ハイドランチャーですかね。

初登場となった第14話「ウルトラ警備隊西へ 前編」では目立った活躍ができませんでしたが、今回は最終的に黒幕であるミミー星人の円盤を撃墜するという大金星を上げました。特に、前半にはその円盤に捕らわれていたということもあり、まさに溜飲が下がる思いでした。ウルトラ警備隊としても、視聴者としても。

 

下田港の戦い ~起死回生のローリングスパーク~

今回の戦闘パートは近年のウルトラシリーズではめっきり見られなくなった海辺での戦い。地面をゴロゴロと転がりながら泥臭く戦うのも良いですが、バシャバシャと水に濡れながら戦う姿もまた良いもんです。

燃える港町をバックに立つセブンがカッコ良い。

 

さて、アイアンロックスと対峙したセブンですが、ミミー星人との会話もそこそこに、矢継ぎ早に猛攻撃を受けてしまいます。さらにはスキをつかれアンカー・チェーンで両手足を拘束されるなど大苦戦。放とうとしたアイスラッガーさえもその大火力の前に不発に終わり、まさに絶体絶命でした。

 

最終的には意を決した様子で起死回生のローリングスパークを発動。初披露となったこの新技でアイアンロックスの動きを止めつつ、アンカー・チェーンを突破。トドメのエメリウム光線をお見舞いし、無事に勝利を収めました。

 

いやぁ、前回に引き続き今回も危なかったですね。ここ最近のセブンは窮地に立たされることが多いです。立ちはだかる敵たちの実力が、やはり第1クールとは桁違いなのでしょうね。少しずつ、見ていて手に汗握る戦いが増えてきました。

 

その他 ~次回に向けて~

さて、次はたしかアンヌ隊員に危機が迫るお話でしたかね。あんまりはっきりと印象に残っている回ではなさそうですが、だからこそまたじっくりと楽しめるってもんですね。

 

次回は第22話「人間牧場」です。

 

それではまた。

 

 

海底基地を追え

海底基地を追え

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