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【感想】ウルトラセブン 第9話「アンドロイド0指令」

おはようございます

ARAIです。

それでは今日もいきましょう。「セブン4K」第9話です。

 

ウルトラセブン 第9話「アンドロイド0指令」

「未来」の象徴を利用した侵略 ~雰囲気満点な夜のデパート~

またしてもやってくれたなという印象のお話でした。もちろん良い意味で。

 

夜道に突如現れる金髪の女性、無邪気に遊ぶ子供たち、夜のデパート、不気味なアナウンス、マネキン、そして姿を現す異形なる侵略者と、これまた雰囲気満点な、グッと心を掴まれ思わず見入ってしまうような、そんな出来映え。

 

あまりにも迂闊で軽率と言わざるを得ないフルハシ隊員の失態から始まる冒頭に思わず「おいおい大丈夫か今回…」と不安を覚えたりもしたんですが、どうということもなく、今回も存分に楽しませてもらいました。

 

上述の夜のデパートなどといった演出方法なども非常に面白かったんですが、個人的には全編を通じて描かれる「アンドロイド0指令」そのものの着眼点がツボというか、まさにやってくれるなという感じでした。

 

無邪気さで満ちた、可能性と未来の象徴ともいえる存在である「子供」と、そんな子供に無限のイマジネーションと夢を与えてくれる存在である「おもちゃ」。その2つに目を付け、侵略のために利用する―。

もしもあのまま指令が発動し、子供たちが侵略の道具にされていたらと思うとゾッとします。人類の現在も未来も同時に潰えるようなものですから。

 

まあその辺り諸々含めて、以下であれこれと見ていきましょうか。

 

未来と夢を利用する者 ~頭脳星人とアンドロイド少女~

登場したのは頭脳星人チブル星人とアンドロイド少女ゼロワン。なお、後者の名称は作中では使われていません。

 

前者チブル星人は、「おもちゃ爺さん」と呼ばれる老人に擬態し、約1年前から子供たちにおもちゃを与えて回り、周到な用意と計画をもって地球侵略を進めていました。

上述の通り、その計画とは子供たちを兵士として利用しようという恐ろしいもの。加えて子供たちの手に渡っているのは人類の技術を遥かに上回る(であろう)技術力と破壊力を持った兵器の数々で、ひとたび子供たちが引き金を引けば、この時点でも何百何千という死傷者が出ることは明白です。

そしておそらくウルトラ警備隊をはじめとする地球防衛軍も子供相手では、決断も鈍り、戦うことを大いに躊躇うことでしょう。仮に苦渋の決断の下で子供たちと戦う、ないしはワッペンを破壊しようとするなど何かしら行動を起こしたとしても少なからず犠牲は出るでしょうし、何よりそうこうしている間にチブル星人の武器と洗脳は世界中に広がってしまいます。それこそ大人も子供も見境ないほどに。

よしんば人類がチブル星人を斃し、子供たちの洗脳を無事に解いたとしても、子供たち(=未来の象徴)と戦争をした大人たち(=現在の象徴)という事実は消えず、また同時に、洗脳されていたとは言え子供たちに命を奪われた人々や、逆にその子供たちの命を奪った人々の存在など、この計画について考えれば考えるほどに辛く苦しい想像しか思いつきません。

いずれにしても、もしもあのまま指令が発動し、この計画が実行されていれば、人類全体に与える損害は想像を絶するほどだったことでしょう。

 

つまりは、そう、正しく外道で邪悪な存在だったということです、このチブル星人は。一片の容赦も慈悲も必要ありませんね。

 

デパートの屋上でセブンに追い詰められ、擬態を解除しついにその正体を現しますが、何をするわけでなく、エメリウム光線を受け溶解しました。その見た目のイメージ通り、戦闘力は大したことなかったようです。あっけないもんでしたね。

 

ちなみに、近年の「ニュージェネレーションヒーローズ」シリーズに登場する個体と異なり、チブル星人の姿の状態で人語を発することはありませんでした。「チブルの科学は宇宙一ぃ!」だなどと叫ぶこともありません。

まああの姿でペラペラとしゃべらない分、逆にかなりの不気味さは出ていましたけど。

 

一方のアンドロイド少女ゼロワン。通常はマネキンの姿で、チブル星人により(電源オン?)起動すると地球人女性の姿で活動することのできるアンドロイドです。

手から電撃(と電気ショック?)を放ち、人外の驚異的な速さで走ることができたりと、なかなかに手強い諜報員のような存在なんですが、ダンの顔を知らなかったり、セブンに追い詰められるや即座に諦めたりと、優秀なのかポンコツなのかよくわかりませんでした。

最終的にはセブンのエメリウム光線を受け、敗北。マネキン状態に戻り、砕け散ってしまいました。この砕け散るシーンがちょっと不気味。

 

特殊警察「ウルトラ警備隊」その2 ~捜査と追跡~

今回のウルトラ警備隊はホークの出番こそありませんでしたが、その分ポインターであちこち走り回ったり、「おもちゃ爺さん」を調べたり、ゼロワンを追跡して夜のデパートに潜入したりと地上で大活躍でしたね。

しかしまあ今回もまた「防衛隊」というよりも「警察」っぽいというか。後半のデパート内では「戦い」といった感じでしたが、前半はほぼ「捜査」って感じでした。キリヤマ隊長も「おもちゃ爺さん」を「洗ってくれ」なんて言ってましたし、ホントに特殊警察みたいだ。まああながち間違ってもないんですけど。

 

あとはやはり上に書いた通りですね、はい。

 

フルハシ隊員、迂闊過ぎでしょ!

 

あんな夜道にいきなり車の前に現れた金髪女性が、おもむろに「モロボシ・ダン」の名前を口にした時点で怪しいと思いなさいよ、まったく…。

 

あと今回アンヌ隊員の登場がほとんどありませんでしたね。お話の都合か、ひし美ゆり子さんのスケジュールの都合だったんでしょうか。

 

デパートの戦い ~二撃の下の決着~

今回のセブンは等身大のみの活躍でした。いよいよ等身大のみの戦闘パートにも見慣れてきましたね。

チブル星人とゼロワンを追い詰め、まずはエメリウム光線で後者を破壊。一撃で仕留めました。

その後、迫り来るおもちゃ(という名のチブル星人の兵器)に警戒しやや後手になりかけたものの、気を取り直してまたしてもエメリウム光線を一閃。チブル星人をあっさりと打ち破りました。つ、強い…、強過ぎる…。

つまり今回はたった二撃で戦いを終わらせたことになります。

 

真紅のファイターの戦績は右肩上がりです。

 

その他 ~次回に向けて~

いよいよ10話の大台に乗りますか。と同時に、あの地味に凄い宇宙人の登場ですか。

 

次回は第10話「怪しい隣人」です。

 

それではまた。