やっぱ、シンプル。 ~ARAIの雑日記~

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【感想】ウルトラセブン 第7話「宇宙囚人303」

今週の更新はギリギリになってしまいました。ARAIです。

では今日もいきましょう。「セブン4K」第7話です。

 

ウルトラセブン 第7話「宇宙囚人303」

迫りくる宇宙の「通り魔」 ~白昼で魅せる「不気味さ」~

細かい部分ではややツッコミどころもあったかもしれませんが、個人的には今回のお話も大変好みでした。

内容的には「宇宙人による通り魔事件」とざっくり説明ができてしまうような、言ってしまえばシンプルなものなんですが、冒頭の導入パートから、いきなりキュラソ星人の全体を映すということをせず、腕だけ、目だけ、顔だけと、部分的に少しずつ映していく演出は「得体の知れないもの」の脅威が少しずつ、しかし確実に迫ってきているという何とも不気味な感じが出ていて個人的に最高でした。

「夜」という演出に頼らずとも、舞台が白昼であっても、ここまで気味の悪い、不気味な感じに魅せられるもんなんだなぁと初っ端から夢中になってしまいました。

 

一方で、セブンの活躍がほぼなしだったり、ウルトラホークの空中合体・分離が見られたりと、全体的にもけっこう見どころがあったりするんじゃないかと思うのが今回のお話。

 

以下で少しずつ語っていきましょう。

 

恐ろしき連続殺人鬼 ~火炎怪人~

登場したのは火炎怪人キュラソ星人。ケムール人を彷彿とさせる不気味な頭部のデザインが印象的。意外にも?地球へ来た目的が「侵略」ではない宇宙人なんですが、母星キュラソ星で罪を犯し収監されていたところを小型宇宙船で脱獄してきた個体のようで、いわば筋金入りの犯罪者です。

といっても、この個体が「殺人鬼」であるという根拠はキュラソ星からの通信しかないので、もしかしたらキュラソ星にとって都合の悪い「邪魔者」だっただけで、個体としては「善人」だった、という可能性もないではないかもしれませんが、まあ地球に降り立ってから8人もの人間を連続で殺害している時点でその可能性は皆無でしょう。状況的にどう見ても、「見られたから殺した」ようにしか見えないし、アンヌ隊員を催眠術で操ってるし、情状酌量の余地は微塵もありません。おそらくは母星においても自らの欲望のままに生き、罪なき命をたくさん奪ってきたに違いありません。恐ろしいヤツ…。

 

ガソリンを求め渡り歩き、目撃者を次々と殺害し、終いには上述のようにアンヌ隊員を催眠術で操りウルトラホークを奪取。逃亡を図りますが、最終的には燃料は切れるわウルトラ警備隊のチームワークに追いつめられるわ自分が吐いた火炎で爆散するわ、何ならセブンと直接戦うこともなく退場になったわと、ダンの言葉を借りるならば、まさに「自業自得」としか言いようのない哀れで無様な幕引きとなりました。

 

個体としての戦闘力は不明のままですが、まあ相手がウルトラ警備隊でもセブンでもどのみち詰んでいたでしょうね。その凶悪性から決して野放しにして良い存在ではないことは明白ですが。

 

宇宙ステーションとウルトラ警備隊 ~宙と空で魅せた戦士たち~

第2話「緑の恐怖」で登場した石黒隊員、が所属していた宇宙ステーションV3が本格的に登場。地球を守るために宇宙を監視しているとのことですが、今まで何してたんだよと思ってしまったのは私だけでしょうか。

 

今回は同ステーションから、宇宙語翻訳の専門家と呼ばれる水野隊員が登場。キュラソ星からの通信を翻訳するという天晴な活躍を見せました。まさかこの時点の地球防衛軍にここまでできるとは…。お見事ですね。

 

一方、地球の砦たるウルトラ警備隊。上述の通り、今回は空中でウルトラホークを合体・分離するという離れ業を披露し、キュラソ星人を追い詰める活躍を見せてくれました。

まあダンでなければ少なからず犠牲は出ていたかもしれませんが、逃亡した凶悪な宇宙人を人類の力であそこまで追い詰め、最終的にはセブンの力に頼らず撃破(といっても自滅のようなもんですが)したことはかなりの活躍なんじゃないでしょうか。

 

炎の中で ~正義の名の下に「戦わなかった」ファイター~

上述の通り、なんと今回は戦闘パートがありません。炎上墜落するホークから脱出するためにセブンへ変身はしたものの、直後にダンは変身を解除。燃え盛る炎に包まれたキュラソ星人が爆散する様を冷たい眼差しで見届けていました。

「それは自業自得というものだ。宇宙でも地球でも正義は一つだ」という台詞が非常に印象的でしたが、まあ実際8人もの地球人を殺害され、さらにはアンヌ隊員を人質にされ、ウルトラホークまで奪われたとあれば、彼の怒りも相当なものだった筈です。

自らが吐いた炎で自らが焼かれるキュラソ星人の姿を見て、「もはや手を下す必要はない。ヤツにはそんな価値もない。哀れな姿が、哀れな最期が、正義の下に断罪されるヤツには相応しいのだ」と、ダン=セブンはきっとそう思ったことでしょう。

 

その他 ~次回に向けて~

さあて、次回は…、いよいよ来ましたね。夕日をバックに繰り広げられるあの物語。ちゃんとしっかり見るのは本当に久しぶりなので、今から楽しみですね。

 

次回は第8話「狙われた街」です。

 

それではまた。

 

 

宇宙囚人303

宇宙囚人303

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